フラワー・ストーリー‐本編 access_time

フラワー・ストーリー 第50章

「ああ、真衣!」
 私が出て行くと、美羽がほっとしたように笑って迎えてくれた。
「どんな願いにし……ええ!?!?」
 美羽が、私の後から出てきた人たちを見て、すっごく驚いた。
 その時の驚きぶりといったら、録画できないのが残念すぎるくらい、可笑しかった。
 でも、そうなるのも、当然かもしれない。
 だって、私の後ろから出てきたのは、夢人と、めぐみと、萌香だったから……。

『私の願いは………、夢人とめぐみと萌香を、生き返らせる事です』
(よろしい。本当なら、どれか1人を選べ、と言う所だが……。
 お前は、理由も目的も、そして選んだ願いも、今までここに来た人物とは比べ物にならないほど、しっかりして、輝いていた。
 その願いを拒むほど、私は鬼ではないからな……)
 だんだんと闇が晴れていくのがわかった。
(さあ、お前の望まぬ世界に戻れ、花崎真衣よ。
 そして、望む世界を、望んだ人物とともに、創り上げるがよい)
 闇が消え、目の前に現れたのは、元の部屋。
 でも、私の周りに、3人の人が倒れているのが、前と違うところだった。
 それは、前と全く変わらない、夢人と、めぐみと、萌香だった。
 殺されたときの傷は、完全に消えていた。
「ううっ……」
 3人が、呻きながら起き上がった。
「あれ?何で、あたしたちここにいるの?」
 どうやら、死んでからの記憶は消されているらしい。
「実は、3人とも、願いの塔に入る途中で、地球人に殺されたの」
「え?じゃあ、真衣も……?」
「違うわ。
 3人とも、花びらの力で生き返ったのよ」
「ええ!?だって、花びらで、地球人を倒すんじゃ……?」
「花びらの力で、無理に奪い取った幸せなんて、意味がないと思うの。
 それに、地球人を殺したら、私たちも、地球人と同じレベルに落ちてしまうわ。
 それよりも、私たち5人の力で、地球人を倒して、平和に終わらせたいって、思ったのよ」
「……そっか。そうだな」
「私は、賛成よ」
「あたしも」
 3人とも、思い思いにうなずいてくれた。
「じゃあ、部屋の外で美羽が待ってるわ。
 さあ、早くしましょう?
 タイムリミットまでは、2週間半くらいしかないわよ?」

「そうなんだ……。
 でも、確かに、地球人を殺すだけじゃ、だめかもしれなかったわね」
「ああ。でも、時間が足りない事には変わりない。
 急がないと、本当にまずいな」
「わかってるわ。
 だからこそ、3人を呼び戻したのよ?」
「じゃあ、目指すのは、地球人の本部ね?」
「ドリームウィングが、初めて全員集まるな」
 今まで、ばらばらに活動していた、本部と北支部のメンバーが、結集する時。
 最終決戦が、近づいている。
「頑張ろう、ね?」
「ああ」
「もちろん」
「わかってるわよ」
「頑張ろう!」
 私たちは、それぞれの想いを胸に、お互いの手を重ねあった。
 最後の、戦いに向けて。

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