ユニバース・アドベンチャー ★22

 ★22 Rivalry in The World

「ルナとセインが大蛇と戦っている間に、私は助けを呼んだんです。
 皆さんが……私も含めて、ですが……今までの疲れで倒れてしまい、助けに来た人たちがカナを含めた私たち全員をここまで運んできてくれたみたいです。
 どうやらあの基地は、ダークネスとは関係なかったみたいですし……」
 また、関係ないのか……。
 あたしはがっかりした。
「ダークネスの手下って、本当にいるのか?
 結局どこの星でも、偽物だったじゃないか」
「ええ、まあ確かにそうですけど……。
 ただ、この星では確かに情報がつかめそうですよ。
 ……では、そろそろこの星のリーダーの所へ行きましょうか。
 時間ができたみたいですよ」

 シベルのリーダーと名乗る老人は、あたしたちが武器を手渡しても、無表情のままだった。
「わざわざここまで来た事については、シベルを代表して礼を言おう。
 しかし、この武器は、我々には必要の無いものだ」
「……どういう事ですか?」
「我々にとって、お前たち……中央政府は、必要な存在ではない。
 北地区の住民は、中央政府が信頼できない事を知っている」
「え!?
 でも、ソルジット系の全ての惑星は、友好関係にあるのでは……」
「中央政府の見解ではな。
 そんなものは、あっちの戯言にすぎない。
 テクノスター指定?ふざけるな。
 中央政府の一方的な指示のせいで、こちらが年間どれだけの損失を被っているか。
 我々に言わせれば、中央政府のやり方に比べれば、ダークネス支配の方がまだましだ」
「そんなわけないでしょう。
 たとえ中央政府のやり方が……あなたたちが指しているのが何かはわかりませんが……どんなにあなたたちにとって悪い方法だとしても、ダークネスが支配した場合に訪れる恐怖政治より悪いというのは絶対にあり得ません」
 リアはきっぱりとそう言った。
「ふん、言ってろ、ガキどもが。
 お前たちは、現実を見れていない。
 絶対的支配は、時として最高の結果を生み出す場合があるのだ」
「あり得ません。
 ソルジット系がここまで発展できたのは、ひとえに中央政府を中心とした政治の力にほかなりません。
 ダークネス中心の政治がいかに優れていても、最終的には中央政府政治の方がよい結果になるはずです」
「戯言もいい加減にしろ」
 老人はぴしゃりと跳ね除けた。
 お互いに一歩も譲らないにらみ合いが続き、ようやく老人は目を離した。
「……どうやらお前たちとは言い争っても無駄なようだ。
 なら、我々北地区が中央政府の干渉を拒む証明として……お前たちを、この場で、始末してやる」
 そう言って、老人は銃を取り出して、構えた。
「……まさか、あの爆発もあなたたちが仕組んだんですか?」
「さあな。
 どっちにしても、関係無いだろう?
 ……お前たちは、ここでしぬんだからな……!」
 老人が引き金を引いた。
 あたしはとっさにしゃがむと、左に転がって更なる攻撃をかわし、そばに置いてあった椅子を拾って投げつけた。
 まさか反撃されるとは思いもしなかった老人は、椅子に腕を思いっきりぶつけてしまった。
「うっ!」
 老人は腕を押さえながら倒れた。
 その隙を見逃さずに、あたしたちは揃って扉から出ようとした。
「うそ……鍵がかかってる!」
 あたしたちはここから出ようと必死に扉を押したり引いたりしたが、扉は外から施錠できるタイプだったようで、どう頑張っても出られない。
 そのうちに老人がまた発砲を始め、あたしたちはじわじわと追いつめられていった。
 そして、気が付くとあたしは1人で孤立していて、目の前には老人が立っていた。
「まずは、1人……」
 老人がそう呟いた時、部屋の扉が大きな音を立てて勢いよく開いた。

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