ユニバース・アドベンチャー ★33

 ★33 Which is The Enemy?

「あれがローネアですね?」
 サエが聞いた。
 一目で確信が持てるくらい、わかりやすかった。
 というのも、その惑星は全体が黒い雲で覆われていて、どう見てもうす気味悪かったからだ。
「ええ、そうですけど……」
 そう言っているうちに、あたしたちのUFOはローネアに着陸した。
 と同時に、ソルジット警察のUFOが何台も目に入った。
「……またお前らか……。
 邪魔をするなと連絡してあったはずだろう?」
 そう言いながら現れたのは、シベルで会ったあの刑事だった。
「悪いことは言わないから、シンシアに行っててくれ。
 俺たちにとっても、お前たちは足手まといにしかならん」
「どうでもいい。
 おれたちは、今までずっとダークネスを倒すために、誰にも頼らずにやってきたんだ。
 今さら警察に任せるつもりはない」
「……そっちがそのつもりがなくても、こっちにとっては邪魔だ。
 いざというときは、俺たちの方に権利がある事を覚えとけ」
「……どういう意味ですか?」
 リアが静かにたずねた。
「もしも実力行使になったとき、正当化されるのは俺たちという事だよ」
「どうしてですか?
 そんなの職権乱用でしょう」
「きれいごとは聞きたくない。
 実のところ、俺にはお前たちを発砲しても、正当化できるだけの力がある」
「……わかりました。
 では、私たちはあなた方と戦うのをあきらめます」
「おい……何言ってんだよ?」
 ヒカルが驚いたが、リアは目で何か合図した。
 どうやら、策があるみたいだ。
「……皆さん、UFOに戻ってください」
 あたしたちは、リアが何を考えてるのかわからないままUFOに戻った。
 するとリアは、地面から30cmくらいのところへ浮かび上がると、それ以上飛ばずに、警察の群れへと突っ込んで行った。
「うわあああっ!」
 警察は大混乱に陥った。
 リアはなおもそこを突っ切り、次々と警察を吹き飛ばしてダークネスの城へと向かって行った。
 UFOの中は、リアに対する賞賛でいっぱいになった。
「凄いじゃないか、リア!」
「いえ、あの刑事の言い方があまりに的を射ていなかったので。
 なんにしても、これで邪魔者はいません。
 ダークネスを倒しましょう」
「おー!!」
 こうしてあたしたちは、決意を新たにダークネスの城へと向かった。

 そして、城の玄関。
「これが……」
 あまりに大きな城で……といっても、1階建てだから砦に近い木もするんだけど……あたしたちはその大きさだけで圧倒された。
 とはいえいつまでも圧倒されているわけにもいかないので、代表してヒカルが扉を押し開けた。
「うわ……」
 長く引かれたレッドカーペットと、蝋燭の灯った廊下。
「……普通の城だな」
「ですね」
 あたしたちは、少し拍子抜けしながらも、その廊下を普通に進んでいった。
 落とし穴とかの仕掛けがあるかと思っていたが、全く無かった。
「何だ……何にも無いじゃんか」
 ヒカルは少し呆れていた。
「まあまあ、そのまま進めるならラッキーじゃない……うわっ!」
 突然、仕掛けが発動した。
 どうやら、今までの平坦な道のりは、油断させるための伏線だったらしい。
 突然巨大な落とし穴が開き、先を歩いていたサエ、リア、ヒカルが飲み込まれていった。
「うそでしょ……」
 あたしは呆然とした。
 初めて、ダークネスに恐怖と、そして怒りを覚えた。

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