Microsoft Band 2 を買って2週間ほど着けてみた感想
以前から気になっていたMicrosoft Band 2を購入しました。
(画像はMicrosoft Storeより)
気になっていたというか、そもそもBand2発表後に値下がりしていたMicrosft Band(初代)を昨年12月に買って、それも相当に使い倒していたのですが、
昨年Band 2だけ日本語対応アップデート(Band1では文字化け)という酷い不意打ちを喰らいまして、やはりBand2が欲しいなと考え始めました。値段だけに釣られるのは良くないねやっぱり。
とはいえ、日本未発売・日本非対応だったMS Band 1との比較をしたところで誰も嬉しくないのはわかりきっているので、なるべくフラットにBand 2の話をしていきたいと思います。
前回の記事→Microsoft Bandが届いたので1日着けてみた感想
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Microsoft Band 2は、名前の通りMicrosoftが開発しているウェアラブル端末の2代目で、スマートウォッチ(Apple WatchやPebbleなど)とフィットネスバンド(FitbitやJawbone)との中間に位置するような端末です。
時計機能は当たり前として、心拍数測定・歩数計・移動距離・消費カロリーなどを記録し、内蔵アプリによってランニング・ウォーキング・自転車・ゴルフなどの運動の効果測定なんかもしてくれますし、睡眠の質の測定もできます。
2ではUV測定や最大酸素摂取量の記録なんかもできるようになりました。
他に、最低限の機能として、タイマー・ストップウォッチ・目覚ましなどのアプリが内蔵。このへんはiPod nanoとか持ったことある人はイメージしやすいと思います。
そして最大の魅力が、スマートフォンとBluetoothで同期して、予定表や天気情報を確認したり、着信やメール、TwitterやFacebookなどのアプリからの通知を受け取れること。
Microsoft BandはiOS・Android・Windows Phone全対応ですので、あらゆるデバイスと接続して使えます。設定だけならWindowsPCでも可能。知らないけどたぶんmacでもいける。
Microsoft Bandシリーズは日本未発売ではありますが、Band2はアップデートで日本語の表示に対応しましたので、ほとんど問題はなくなりつつあります。
システムメッセージや設定画面などは英語ですが、それなりの英語力(またはコンピューター知識)があれば難なく扱えると思います。
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Band1を買った時はイギリスのAmazonからの輸入でしたが、今回はアメリカAmazonのマーケットプレイスから輸入しました。
安かったのですが、外箱が明らかに公式ではなかった(というかパッケージらしきものがなく、段ボールを開けたらビニルで包まれたBand2が出てきた)のでちょっと不安です。さすがに中古ではなさそうなので普通に使ってますが……。
なのでみんな大好き開封の儀はありません。
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着けてみたところ。
Microsoft Bandシリーズは画面オフにしていても省電力で時刻だけ表示させておくことができます。便利。
画面オン時。きれい。
Band1は解像度の関係で多少粗い感じでしたが、Band2ではだいぶ改善されました。画質はスマートフォンとあんまり変わらないと思います。Retinaディスプレイとかにはもちろん敵いませんが。
横一列に並んだタイル。これをスワイプで探していきます。
天気を確認したり、
予定を確認したりできます。
もちろんスマートフォン出せばいいじゃん、と言われたらそれまでなのですが、意外と「ポケットからスマホ出して予定表とか天気のアプリ開くの面倒だなあ……」みたいなシーンがあって、そういうときに手首にこれがあるというのは、結構よいものなのです。
また、アプリとは別に、パワーボタンを2回連続で押すとMusic Controlを開くことができ、
このようにスマホの音楽アプリと連動して曲名・アーティスト表示、再生・曲送り・音量調節などのコントロールができます。
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Microsoft Band 2というかスマートウォッチ全般の機能として、最も便利な点は通知を受け取れることでしょう。
Band1の時は日本語が文字化けしていたので
こんな感じで絶望してましたが、Band 2では
このように完璧に表示してくれます。
「通知が腕で確認できる」ことのメリットは、たぶんスマートウォッチ着けたことない人にはわからないと思いますが、想像以上の快適さがあります。
例えば上の写真でいえば、くら寿司からのメールだとわかった時点で、スマホをわざわざ取り出す必要ないじゃないですか。だって緊急度ゼロだし。
ポケットとかカバンの中に入っているスマホが振動したとき、スマートウォッチがなければ緊急度・優先度に関わらず取り出して確認するしかないわけですよ。そのへん気にせず放置できる人は別として。
あと、カバンに入れてあるスマホに着信来ても気づかない時とかあるので、電話を見逃さずに済むのは素晴らしいです。
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ヘルスケアの方は、正直ほとんどオマケみたいにしか使っていないのですが、歩数とか確認できるのは便利です。
歩数の詳細な確認、その他設定なども含めて、全てスマートフォンアプリのMicrosoft Healthで行います。Microsoft Health自体は日本のストアからも普通にダウンロードできます。中身は英語ですが。
こんな感じで、歩数、消費カロリーを自動で記録してくれるほか、アプリを使って睡眠測定や自転車での運動なども記録できます。
歩数。1日の時間帯別グラフと、1週間の曜日別グラフで確認できます。このように休日は家でスプラトゥーンしかしてないことが一目でわかります。
↑設定画面。壁紙とかテーマカラーとか設定できます。
アプリ(タイル)に関しては表示・非表示を指定できます。
横長でスワイプしていくインターフェース(DSiとか3DSで1段にした状態をイメージするとわかりやすいかも)の構造上、タイルをあまり多くしすぎると使いにくいので、使わないものはどんどん切っていきましょう。
ちなみにCortanaアプリがオフになっているのは、日本語版Cortanaが今のところWindowsとiOSにしか来てないからです。早く来ないかなー。
また、Microsoft HealthはアプリだけでなくPCブラウザサービスとしても提供されています。
Microsoft Health | Official Site
PC版ではこのように月単位での表示も可能となります。……やっぱり土日が酷すぎる。
歩数の目標は5000歩にしてあります。万歩計という言葉もありますが、1万歩というのはなかなか厳しいです。5000歩なら割と自然に達成できる。
……特に意識しなくても達成できる歩数を目標にしてどうするんだという感もなくはないですが、まあ、別に健康になりたくて買ったわけでもないので。まだ健康に気を遣う年齢でもないし……。
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また、Band 2で睡眠測定アプリに統合されたアラームは「Smart Alarm」として、ちょうどよく起きられるタイミングに自動で合わせてアラームを鳴らしてくれるようになりました。最大30分早まるらしいです。
……まあ、鳴るわけではなく振動だけなので、それで起きられたためしはないのですが。結局スマホの大音量アラーム頼り。
リマインダー機能はかなり強化されていて、UVアプリは時々「UVを測定しませんか?」と聞いてくるし、
指定した時間ずっと座っていると「軽い運動したらどうですか?」と聞いてくれる設定もあります、……まあ、デスクでPC作業してると結局無視しちゃったりもするんですけど。
あと、アクティビティのAuto Pause機能も便利で、例えばサイクリング中に信号待ちだったり誰かに会ったりで一時的に立ち止まったら、アプリの方も運動の計測を一時停止してくれます。
しかも、一時停止したことを振動して教えてくれるのが超便利で、
例えば私の場合、駅から大学まで自転車で通っているので、駅でアプリをオンにして大学に行くのですが、大学に着く頃にはエクササイズアプリをオンにしてたことすら忘れてるわけですよ。
それを、止まった時点で振動してくれることで、「あ、エクササイズ終了させなきゃ」と気づくわけです。素晴らしいですよこれは。
今まではエクササイズ止め忘れて、1時間くらい自転車漕ぎ続けてるのに2kmくらいしか進んでない、みたいな判定されることが少なからずありましたからね……。
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このように書いてきましたが、もちろん不満な点も多々あります。スマートウォッチに共通する欠点(両手が塞がるとかスマホと役割が被るとか)は置いておくとして、
1.電池が持たない。
Band1より画質が良くなったからだと思いますが、電池の持ちはさらに悪くなった気がします。以前は1日は確実に持ってた(2日は絶対に持たない)のが、Band2は1日も怪しいことがたまにあります。たまに、ですけど。
Microsoft Bandには「Watch Mode」という設定がありまして、これをONにすると画面消灯時でも常に時刻だけを表示しておけるのですが、Band2ではここに、Apple Watchなどと同じように「腕を上げた時だけ時計を表示する」という設定が追加されました。
まあ、不便です。うまく反応しないこともありますし、ワンテンポ遅れるのはどうしても気になる。時計としての条件を満たしていない。
というわけで基本的には常時ONにしています。電池切れそうになった時とか、あとはあんまり時間を確認しない時(授業中とか)にだけ設定を変えてみたり、試行錯誤中。
ちなみにこのBandは睡眠計測を行う関係で寝ている間に充電できませんので、基本的にお風呂の時に外して充電することになります。防滴ではあっても防水ではないので。
充電自体は高速です。充電ケーブルもUSBなので、持ち歩くのは楽。
2. 通知が連動していない。
このへんはApple Watchみたいな完全連動OSとの違いですよねー。Band側で通知を確認したとしても、スマホの方にも通知が残っちゃう。
まあ、そのおかげでLINEの既読が付かなかったりと良い面もあるのですが。
3. 屋外でちょっと見にくい。
このあたりはスマートフォンにも共通する、電子ディスプレイの永遠の課題でもあります。
特にWatch Mode(画面オフ時)の時刻表示が、暗めに設定されているためか結構厳しい。最近は日差しが強くなってきたので特に。電源オンにするとそれなりに改善されます。
4. デザインがちょっと野暮ったい。
Band1に比べるとデザインはだいぶスタイリッシュになってきてはいるのですが、やっぱり真っ黒のバンドというのはちょっと無機質な感じがします。
このあたりはやはりApple WatchやFitbitみたいなカジュアル向けのデバイスとは全然違って、「生産性」みたいなところにフォーカスしているMicrosoftの苦手な部分だなーと。
……と、言いつつ、これを着けてると周りの人から「なにそれかっこいい」みたいな反応されることが結構多くて、ダサい気がしてるのは私の思い込みかもしれません。お世辞かもしれませんが。
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Microsoft Bandと他のスマートウォッチを比べたらどうでしょうか。
といっても私自身はMicrosoft Bandしか使ったことないので、あくまで参考程度に見てもらえればと思いますが……。
最初に書いたように、「スマートウォッチ」と「フィットネスバンド」のちょうど中間に位置するMicrosoft Bandは、価格帯も中間にあります。
1万円前後で買える「フィットネスバンド」の代表例は、一時期日本でCMもやっていたFitbit、それにJawboneあたりでしょうか。Amazonで見てたらMISFITやWithingsなんてのも良さげですね。
JawboneはAmazonで定期的にタイムセールしてるので、それを狙うのもいいと思います。
どうでもいいけどFitbitのCM、結構よいですよね。
フィットネスバンドはいろんなメーカーが参入していますが、「画面表示がある・ない」の2種類があります。Withingsは画面自体はアナログのものしかなく、取得したデータはスマートフォンで表示する。「活動量計つき時計」と表現するのが一番だと思います。
一方、画面のついているFitbit Charge HRなら着信・SMSの確認もできます。個人的には、どうせスマートウォッチを買うなら電話着信くらいは見れた方が便利じゃないかと思いますが……、ただ、文字盤がアナログだとあんまりガジェット感がなくて普段から使いやすい、というメリットもあり。一長一短ですね。
フィットネス端末に共通するメリットは電池持ちの長さですね。機能とバッテリーはトレードオフ。特にWithingsのように画面のないタイプであればめっちゃ長持ちします。当たり前ですが。
一方、Fitbitの最新モデル「Fitbit Blaze」は、スマートフィットネスウォッチを銘打ち、電話やSMSだけでなくカレンダーの通知まであるそうです。こうなるとカテゴリー的にはMicrosoft Bandに近いような気がします。もう少しフィットネス寄りかな、という感じもしますが。
ただ、まあ、あくまで「フィットネス端末」ですので、スポーツをする人、健康に気を遣う人以外にはあまりマッチしないかな、という印象です。
Withingsくらいになると、もうオシャレな腕時計に活動量計がオマケで付いてる、くらいの感覚で買う人もいそうですが……。
一方のスマートウォッチ、その代表例はもちろん「Apple Watch」でしょう。
正直、お金に余裕があってiPhoneユーザーならApple Watchを買うのが一番いいと思います。これは本音。
Apple Watchは最後発で、正直他のスマートウォッチと比べて目新しいことは何もないのですが、傍目に見ていても完成度はやっぱり高いです。デザインも含めて。
しかしながら、Apple WatchはiPhone限定。というわけで、Androidユーザーの選択肢はAndroid Wearくらいしかありません。逆にAndroid WearはiPhoneにも対応しています。
Android Wearに関していうと、やはりOSとハードを作っている会社が違うために安定性・操作性にやや難がある、その代わり選択肢の幅が広い……と、まあiPhoneとAndroidの関係と全く一緒。
最近のAndroid Wearは円形のディスプレイが主流らしいです。興味のある方は比較記事を探してください。
あとは、クラウドファンディングで始まったスマートウォッチ市場の開拓者、Pebbleシリーズというのもあります。
省電力で屋外でも使える電子ペーパー。Kindleとかと同じような画面だと思われます。
では、これらと比べた時のMicrosoft Bandの利点はどこにあるかといえば、やっぱり「バランスの良さ」というしかないでしょう。
時計として使いたい。ヘルスケア機能も欲しい。でも、せっかくディスプレイがあるのだから、天気や予定表が見れたら嬉しいし、通知が受け取れたらもっと便利。
でも、そのために4万円弱も払うのはちょっと躊躇われるし、腕にある小さなディスプレイで地図を見たりTwitterのタイムラインごと確認したり、そこまでするならスマホでいいんじゃない?
と思う方はいるはずです。少なくとも私はそうでした。
どこまでの機能がスマートウォッチに必要で、どこからスマートフォンですべきか。
という問題は、人それぞれだと思いますが、個人的にはMicrosoft Band 2はかなり良いところを突いているんじゃないかな、と思います。
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私自身は初代Microsoft Bandを半年使ってみて、それなりに便利だなと感じていました。歩数わかるし、通知に気づけるし。
あと、そもそも腕時計を着ける習慣がなかったので、腕で時間と日付を確認できるだけでもかなり良かったんですよね。
ただ、まあ、普通の人にオススメかと言われたら、まあ、超ニッチだよなあという自覚はあるし、買わないだろうなとも思いました。
で、Band2は、かなりの部分がブラッシュアップされていて、使いやすくもなっていますし、日本で使う際の大きな難点だった日本語表示にも対応しました。
それでいてiOS・Android・Windows全対応ですから、今までのような「まあ誰も買わないよな」みたいなことはありません。
なので、間違いなく便利なデバイスではあるのですが、「必要不可欠!絶対買うべき!」とは、とても言えないものでもあります。
ここまでの説明、通知や予定を腕で確認できる、ヘルスケアやアクティビティ……などのメリットを見て、実際に自分がそれを着けているのを想像してみて、「便利そうだな」と感じた方は、買い、です。生活が変わります。
もちろん「スマートウォッチがないとできないこと」は1つもありません。
ただ、日々のいろんなことがちょっとずつ便利になります。あとは、それだけのことにいくらお金を出せるか、という話です。
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一応海外Amazonのリンク貼っておきますが、購入方法として個人的に一番のオススメはAmazon.co.ukです。クレジットカードさえあればですが、Amazon直販で日本に発送してくれるので信頼できるし、定期的にセールやってるし。とりあえず今は25%オフですが、そろそろもう一段下がりそうな気がします。
ただ、円-ポンドのレートが高めなので、値段を考えるとアメリカのAmazon.comの方がお得。とはいえマーケットプレイスなので自己責任で。
あと、他に買った人のブログとかツイッターとか見ると、代理店として1shopmobileを使ってる人も多いみたいです。
http://www.1shopmobile.com/Microsoft-Band-2.html
最初はここで買おうと思っていたのですが、表示価格に加えて受け取り時に20ドル税金取られるとかいう話を聞いてやめました。
まあ、一番楽なのは日本のAmazonですよね、やっぱり。
どうしても業者を挟むので若干値段は上がりますが、日本語で手続きしたいならこれが一番です。
あとサイズについてですが、曲面ディスプレイで1よりフィット感が向上してる分、若干サイズがキツくなった感じがあります。
Band1はSmallでもそれなりに余裕があったのですが、Band2のSmallは割とギリギリです。
まあBand1を持ってなければ関係ないのですが、私は腕が割と細いほうなので、一般的な成人男性であればMediumにした方が無難かもしれません。多少のサイズ調節は利きますし……。