ひとりごと access_time2016.12.29 02:47 update

2016年の個人的ベスト35曲

 このブログで数少ない恒例企画。2010年くらいからやってます。

ルールは以下の通り。
 ・2016年1月~12月に発売・発表された新曲の中から、私が100%趣味と主観のみに基づいてランキングしました。
 ・音源未発売/未発表のものは対象外。
 ・ただしゲーム音楽はゲーム自体が発売されていればサントラが出ていないものも含む。
 ・今年発売のアルバムに収録された昨年発表済のシングル曲を含む。
 ・以前に発表された曲のアレンジ、カバーなどを含む。

 そして、今年は、新曲じゃないけど今年初めて聴いて気に入った曲があまりにも多かったので、

 「今年出会ったベスト10曲」というのを別枠で設けました。こちらはランキングの最後に載せます。

 本当はこれも今年のベストに混ぜる気でいたのですが、そもそも今年のベストが激戦すぎました……。

 

 だいたい毎年30曲くらいに絞ろうとしているのですが、今年も30曲に収まりませんでした。

 最大の理由として、今年12月に購入した3枚のアルバム

 

 がどれも名盤で、ランキングが大混乱になってしまったというか……。まあそのへんも合わせてお楽しみください。

 では行きます。動画たくさん貼り付けてるので重いのはご容赦ください。

順位. 曲名 / アーティスト名 / アルバム名・番組名など(一部省略)

(※01.04 一部動画リンクが間違っていたので修正しました)

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Contents

35~26位

35.夢灯籠 /RADWIMPS /君の名は。

 というわけで1曲目、やはり『君の名は。』の音楽の印象強さは圧倒的です。
 「前前前世」ももちろん好きなのですが、あれ勧めるまでもなくみんな知ってるだろうし……。何となく代表曲より一個ずらしたものの方を好きになることが多いタイプです。

 その割にランキングとしては最下位なのですが、そこはまあ。これで上位に入るようならもっと前からRADファンですよたぶん。

 

34.チェリボム / Silent Siren / S

 この曲好きだってどこかで書いた記憶が全然ないので、このブログ普段読んでる人ですらどこから出てきた? みたいなところではあると思うのですが。たまたま聴いて地味にハマってました。何もかもキャッチーですよね。

 ガールズバンドとアイドルの違いってどこにあるのだろうとか、途中に出てくるマッチョの男が水着でツイスターゲームやらされてるシーン、これ男女逆だったら許されるのだろうかというポリコレ的視点とか、冷静になるといろいろ思うことはありつつも、

 しかしこの声質でこういうポップな曲を歌えるのは唯一無二の武器で強いなあと思わされます。歌詞もよくよく聴くと何も言ってないんですけど、このくらいの軽さで感覚に訴える歌詞の方が好きです。他の曲(女子校戦争とかハピマリとか)も聴きましたが、女性ファンの方しか向いてなくて潔いなと思いました。

 

33. オルタナティブメランコリー / ぜんぶ君のせいだ。 / アニマあにむすPRDX

 病みかわいいをヴィジュアルコンセプトし、メンバーの2人がファンと繋がった写真が流出して脱退という様々な闇を抱えているアイドル、ぜん君。

 ヤンデレ的な世界観という新鮮さ、でんぱ組をさらに尖らせたような電波な曲調、そして学生時代の嫌な思い出のギリギリアウトなラインを踏み抜いてくる歌詞、どれも好みです。
 あと、リリスクのPVもそうだけど、顔が可愛くないとかそういうことを公式動画にコメントする人って人間としてどうなんだろうと思いますよね。

 

32. RUN and RUN /lyrical school /guidebook

 リリスクのメジャーデビューシングル。リリスクのメジャー曲の中では割とラップが前面に出てる方の曲という感じ。
 明るくてハッピーになれます。himeさん推しなのでやっぱり2番の入りのパートが好きです。

 なんでしょうね、FSDのライブパートとか、男性のラップもたまに聴いてみたりはしたのですが、なんか聴いてて気恥ずかしくなる部分があります。単純に同性だからなのか、どことなくカッコつけ感が気になるというか……。
 リリスクのガールズラップって、上手いからなのかむしろ上手くないからなのかわからないのですが、他のヒップホップよりも少し歌に近い感じがするんですよね。

 MVはかなり話題になったものの、ぶっちゃけこのMVって歌詞ともリリスクのキャラクターとも全く結びついていないわけで、このバズり方がセールスに結びついたりはしないんじゃないかなあ……と思っていたのですが、案の定というか……。うん。ひたすら悲しい。
 でもよく聴くと曲も凄く良いんですよ。

 あと、YouTubeでもTwitterでもビジュアル面で辛辣なコメントの嵐なのですけど、その、このPVはリリスクの中でも一番動画映りが良くない方のPVだと思ってます。ほんとに。これでバズったのむしろ不幸なレベルだし、キングレコードはリリスクを上坂すみれのPVの踏み台にしただけなのでは。
 あ、ついでにコメントすると上のPV曲の「恋する図形」も割と好きです、たぶん40位くらい。ただ、「ウィッチ☆アクティビティ」を初めて聴いた時に比べると、TECHNOBOYSの楽曲さすがに目新しさが薄れちゃってる感はあります。

 

31. テレキャスター・ストライプ /ポルカドットスティングレイ

 

 これ聴いたの今年前半だから、この入りの4つ打ちハット聴くとむしろ『KOTONOHA』しか思い浮かばなくなった。
 PVあざといし曲も歌詞もあざとい。好きです。
 GoogleのCMにも起用されたし、来年ちょっと売れそう。ゴッドタンのEDに起用されそう。

 

30. ファンタスティックパレード /夢みるアドレセンス

 リリスク経由でアイドル方面の曲もかなり聴くようになったのが今年の個人的な最大の変化で、夢アドも今年知ってハマったアイドルの1つです。荻野可鈴さん、てさ部とかで前から知ってたはずなのにな……。

 この曲はKEYTALK作詞作曲だし、PVが女の子が踊ってるし、ただの邦ロック。なので、アイドルファン以外でもハマりやすいような気がします。

 あと、ダンスも可愛い。キャッチコピーが「可愛いだけじゃダメなんですか?」というだけあって、そのあたりの面で他のアイドルよりも敷居は低い気がします。
 一度ドルオタになると可愛いかどうかはあんまり関係なくなるんですけど、そうでない人はやっぱり可愛くないと敬遠しちゃいますよね。

 そうやって考えると今の女性声優って何だかんだ全員ちゃんと可愛くて凄いと思う。大学生がやたらアイマスやラブライブにハマってるのもそういう理由なんだろうなーと。

 

29. NANIMONO (feat. 米津玄師) /中田ヤスタカ /何者

 米津さんの歌詞は相変わらず最高だし、中田ヤスタカさんの曲のキャッチーさは相変わらず半端ないし、つまり大好き。
 やはり映画がああいうメッセージ性を持った作品なので、主題歌も今聴くと突き刺さる歌詞です。

 

28.Love your enemies /分島花音 /劇場版 selector destructed WIXOSS

 分島花音×WIXOSSのタッグは外れなし。WIXOSS、アニメもゲームも一切触れたことないけどOPだけ毎回買ってます。カードの方は今どうなってるんでしょう……。
 サビの終わりで謎に明るくなるところとか、才能が溢れ出てる。歌詞もクール。

 

27. 黄金時代 /RADIO FISH /WORLD IS MINE

 つい先日の「検索ちゃんネタ祭り」で聴いてハマりました。音楽番組を観てない層にリーチさせられるのは本当に強い。
 今年1年のRADIO FISHの活動は本当に凄くて、楽曲の発表タイミングから露出具合まで、完璧な戦略でテレビもネットもコントロールしきった策士ぶりには感服するしかないです。

 今年の上半期に話題になった、リリスクもそうだけど岡崎体育のMusic Videoとかもう誰も覚えてないじゃないですか。みんなピコ太郎と星野源に塗り潰されたわけで、それを防いだRADIO FISHの偉大さが際立ちます。

 

26. daydreamer(s) / ヒトリエ / IKI

 ここでヒトリエ。IKIの楽曲については単独記事で大体書いたのですが、基本的には好きです。特に歌詞が。
 曲も爽やかな切なさがあって良いです。もう少しサビで盛り上がってくれたらさらに好みだった。

 

25~16位

25. NKT34 / RADIO FISH / WORLD IS MINE

 RADIOFISHから2曲目。安定のEDMにクラシック要素を足したところとか、歌詞におとぎ話要素を加えてマンネリを回避したところとか、あと単純に曲が好き。
 歌詞もタイトルがフリになっていて一番盛り上がる部分でそれを回収するという、ギャグとしても十分成立しているのが凄いです。
 とはいえ、この路線の歌詞のネタ切れもさすがに近い気がするので、何か見つけてほしいところ。

 

24. ジュブナイル / MOSAIC.WAV / 青春ブタ野郎は恋する幻想曲の夢を見ない

 『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』シリーズのイメージソングアルバム。これ、まだアニメ化前の作品だし、試聴も一切できないしでほとんど知られてないと思うのですが、凄く良いアルバムです。
 作品ファンなら絶対に買って損しない。

 歌詞が良いのはまあ作品の世界観を忠実に再現しているので当たり前なのですが、曲もちゃんと名曲です。MOSAIC.WAVというと電波ソングの印象が強いですが、普通の曲を書かせても良いことがわかりました。

 ↑ちなみにこのPVは楽曲とは何も関係ないです。

 

23. フユノ / ヒトリエ / DEEPER

 『DEEPER』については今年の初めに強めに批判しましたが、この曲は良いです。

 なんといえばいいのでしょう、ざっくり括ると「カラノワレモノ」からのヒトリエ伝統のしっとりピアノ曲なのですが、叩く部分が見当たらないんですよねこの曲。歌詞も良いし曲も良い。悪かったのはMVの宣伝手法だけ。

 逆に言えば、カラノワレモノのインパクトを超えてないこと自体がマイナスというか、ヒトリエの曲としての新鮮味がないからあんまりテンションが上がらなかったのかもしれません。

 今のヒトリエにしか書けない曲だと感じる方もいるとは思いますが、私個人の評価としては別にルームシックにこれが入ってても違和感ないかなあ。

 

22. 嘘つきシュレディンガーと夢見がちラプラス / MOSAIC.WAV / 青春ブタ野郎は恋する幻想曲の夢を見ない

 青春2曲目。アルバムの中では電波強め。サビの転調との接続が見事です。
 シュレディンガーの例えを持ち出すラノベ何個目だよって感じはありますが、この作品はそもそも日常系SFなのでシュレディンガー上手く落とし込んでる方だと思います。

 歌詞もそれに合わせて作品のキーワードを散りばめつつ単体でも成立する良曲に仕上がっています。

 

21. 全力バタンキュー / A応P / おそ松さん

 今年は本当にアニメを観なくなった年でした。代わりに高校生になった弟の方がアニメを観てて、録画してるのをついでに観る程度。斉木楠雄のψ難が面白いです。
 それはそれとしてアニソンも全然聴かなくなった中、ギリギリ1~3月期に観てたおそ松さんからランクイン。はなまるぴっぴも好きだったけどこっちも好きです。良い具合の古臭さと新しさ。

 個人的にアニメのOPは後期の方が好きになることが多いです。前期で定着したイメージをどこまで引き継いでどこまで変えるかのバランスが大変だろうなーという。Utauyo!!MIRACLEとか(たとえが古いけど)。

 

20. GO BACK TO VENUSFORT / ヒトリエ / DEEPER

 DEEPERの1曲目。とにかく歌詞がカッコいい!
 なんでヴィーナスフォートなのかはさっぱりわかりませんが、カッコいいので全て許せてしまう曲。
 曲もDEEPERの中ではかなり尖ってて好きです。

 

19. マジックアワー / lyrical school / guidebook

 リリスクメジャー3rdシングル。リリスクについてはこの後も書きますが、「ワンダーグラウンド」という(やや切なさを感じる)曲がきっかけでファンになったため、パーリー感全開な曲(メジャー以前で言えば「FRESH!!」とか)はちょっと受け入れられにくいところがあって。嫌いではないですし、ライブとかで聴いてるうちにかなり馴染んできてますが。

 「RUN and RUN」がそこまで上位にいないのもそういう理由なのですが、この「マジックアワー」は希望と切なさが入り混じっていて好きな世界観です。PVも綺麗。一言でいうとエモい。

 

18. なして同じ朝を繰り返すと!? / MOSAIC.WAV / 青春ブタ野郎は恋する幻想曲の夢を見ない

 青春3曲目。博多弁! 元々古賀朋絵が登場キャラの中で一番好きなこともあるし、セリフ部分の可愛さもうまくキャラを再現できています。
 曲もとてもキャッチー。このアルバムの曲、メロディーラインはそこまで捻ってるわけではないのですが、その分すっと耳に入ってくる聴きやすさがあります。

 

17. サイレントマジョリティー /欅坂46

 欅坂の最大のヒット曲。
 欅坂46、来てますよね。良いですよね。格好よさ・次世代感を押し出して既存の48Gと差別化するブランディングが凄い。

 AKB系の楽曲ってどうしても正当評価されづらいところはあるけれど、やっぱり凄い曲だと思います。
 若い人に向けたメッセージソング、というのも、時代の流れを見事に察知していてムカつくけどさすが秋元だなあという感じ。

 AKBがもう少し上の世代のハッピーな世相を反映していた(恋チュンとか)ことへのアンチテーゼみたいな部分があるのかなあと思います。好きです。

 

16. リトルクライベイビー / ヒトリエ / IKI

 IKI収録曲。リードトラック。前のIKIの感想記事でも書いたけど歌詞が良い。特に「第六感の向こう側」というフレーズはパンチライン。最近のヒトリエ歌詞の閉塞感を一つ壊してきた感じがします。
 曲調も今までのヒトリエにはありそうでなかった雰囲気で、似てる曲が意外と思い浮かばない。

 

15~11位

15. 泡沫サタデーナイト! / モーニング娘。’16

 モー娘。です。
 最近あらゆるカルチャーにおいて信頼している佐久間P(テレ東のウレロ・ゴッドタンのプロデューサー)が褒めてたのできっと良いのだろうと思って聴いたらハマりました。

 往年のモー娘。感、というのか、とにかくハッピーな印象。LOVEマシーンとかを思い起こさせます。
 テレビの音楽番組とかではあんまりかからなかったけど、もっと評価されても良い曲だと思います。

 

14. Get back me!! / MOSAIC.WAV / 青春ブタ野郎は恋する幻想曲の夢を見ない

 青春4曲目。5曲中4曲が入ってる……。
 Aメロの「刺激的なお召し物だね 試行錯誤のバニーガール」というところの不思議なメロディーが妙にハマりました。
 歌詞ももちろん良いです。

 

13. ニュームーンに恋して / やくしまるえつこ / 美少女戦士セーラームーンCrystal

 Prime Music案件。
 やくしまるえつこさんの曲については、何が良いのかを説明するのが非常に難しいのですが、とにかくメロディーラインが独特なのに違和感がなくて凄いと思います。タイトルもまず好きだし、歌詞の言葉選びも1つ1つが美しいです。

 

12. ラストソング / lyrical school / guidebook

 リリスクのアルバムのラスト1つ前に位置する曲。最後にメジャーデビュー曲を持ってくる構成は『WONDER & WONDER』にも通ずるものがありますね。
 曲としては、リリスクのラップのレベルアップを感じさせる韻の踏み方、それを支えるクールな曲調、メンバーカラーや過去の曲のタイトルを織り込んだ歌詞、全てにおいて好きなのですが、

 まあ、結果論なのかもしれませんが、ああいう発表を控えていたタイミングで、こういう振り返り的な曲が出てくるのはある種の飛び道具という点があって。「今でもラップをするのは楽しいです」の部分、泣くに決まってますよ。

 

11. おしえてシュレディンガー / 夢みるアドレセンス / おしえてシュレディンガー/ファンタスティックパレード

 夢アド2曲目! しかしPV見ると改めて思うけど全員可愛いですね。

 曲としてはまたシュレディンガーかよ的なところありますが、シンプルなのにカッコいいベース、Bメロのリズム感、サビのノリの良さ、全体的に聴いていて心地よいし飽きないです。
 あと、これの作詞作曲って『溺れるナイフ』に出演しつつエンディングも担当してる志磨遼平さんなんですね。この曲自体は夏頃から知ってたのですが、全然気づきませんでした。

 

10~6位

10. karma / Maison book girl / river (cloudy irony)

 Maison book girlは本当に皆さん注目すべきアイドルです。楽曲が良いとかいうレベルじゃなくて楽曲が全て。
 歌詞の独特な世界観、変拍子を多用した曲調、何もかもが革新的。アルバム『bath room』は去年発売なのでランキングには入っていませんので、メジャーシングルから。

 メジャーデビューしてから露骨な変拍子はやや減っているような気もしますが、逆に言えば「変拍子ありき」ではなく「気持ちよさを追求したら変拍子になった」という音楽性を象徴しており。間奏やブリッジでリズムを崩すパターンはよく出てきて、なのに注意して聞かないと気づかないほどナチュラルにそれが組み込まれていて驚かされます。来年以降も期待です。

 

9. ナンバーナイン / 米津玄師 / LOSER/ナンバーナイン

 タイトルとかけたわけでは……あります。すみません。

 ナンバーナイン、CMとかトレーラーでサビを聴いた時はかなり惹かれたのですが、サビで期待しすぎてたらAメロが期待を上回らなくてちょっとガッカリしたというか……。。
 ただ別に嫌いというわけでは決してなく、今まで以上にエレクトロな音作りであったり、具体的な地名が出てくる歌詞であったりと、米津さんの新たな面を引き出している曲ではあると思います。好きです。だからこの位置です。

 

8. ハンドメイドホーム / 堀越千史 / 溺れるナイフ

 『溺れるナイフ』はまず映画自体が素晴らしくて、音楽の使い方ももちろん素晴らしいのですが、挿入歌として使われているのがハンドメイドホーム、絶対彼女、水星、とことごとくその手の人を殺すチョイスになっていて殺されました。サントラ買ったけど水星と絶対彼女はフルで収録してほしかった……。

 それで「ハンドメイドホーム」はと言えば、原曲の大森靖子さんの切実さというか鬼気迫る感覚とは違い、堀越千史さんの ウィスパー気味な歌い方によって全く違う曲に生まれ変わっていて、それが映画における「無理に追い求めなくてもすぐ近くにあるもの」としてのホームとマッチしているのが最高です。

 来年1月にはイオンシネマなどで新たに上映開始される映画館もあるようなので、ぜひ観に行ってください! 私はたぶんBD出たら買います。

 

7. brand new day 2016 / lyrical school / RUN and RUN

 PVは「brand new day」ですが、一応ランクインしているのはRUN and RUNに収録されている「2016」です。何が違うかと言えば昨年末に卒業したhinaさんのパートをhimeさんが録り直しています。なので曲としては一緒。

 出だしの「ナナナナナ ナイスなスクール×3 って誰?」のところからもう可愛いし、そこからの韻の踏み方が一貫して芸術的。リリスク曲では『brand new day』『ワンダーグラウンド』『サマーファンデーション』の3曲が同じLITTLEさん作詞なのですが、どれも歌詞が素晴らしすぎます。

 

6. cloudy irony / Maison book girl / river (cloudy irony)

 Maison book girlからもう1曲。イントロから7拍子。
 ブクガはまず変拍子とかそういうとこがフックになるし、ちょっと音楽詳しい人には一番わかりやすく訴求できるのだけど、実際凄いのは「そんだけ尖った曲なのに全然尖った感じがしない」というところなんですよね。

 前に音楽あんまり詳しくない友人に「最近知った凄いアーティストいるんだけど!」って言って「bath room」聴かせたんですけど、何がおかしいのか全く気づかないまま1番終わったので説明に苦心しました。現代日本に存在しない4分の7拍子の曲なのにですよ。

 そのポップな仕上がりが凄いし、そして歌詞も美しいんですよね。ヒトリエとか米津さんの歌詞もそうなんですけど、文学性を極めた普遍的な歌詞は綺麗に耳を抜けていくので幸せな気持ちになれます。リリスクのラップも似たような感じで、メッセージ性が露骨な歌詞よりもこういう歌詞の方が好きです。

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番外編:今年出会った曲ベスト10

 トップ5の前に、番外編として「今年出会った曲ベスト10」を。興味ない方は飛ばしてください。

 こちらのランキングは、キリがないので同じアーティストからは1曲ずつしか入れないようにしています。

 

10. ねおじぇらす✡めろかおす / ぜんぶ君のせいだ。

 ぜん君の曲はYouTubeに上がってるものを一通り聞きましたが、デビューシングルのこの曲が一番好きです。

 ぜん君は、歌詞がイタいんですよ。中2の頃の自分がブログとかで使ってそうな表現を的確に選んでくるので時々ウッとなりますが、そこも含めて面白いと思います。
 今年発表された「僕喰賜君ノ全ヲ」という曲、これは今年のランキングでは36位だったので入ってませんが、こちらはさらに電波度が強くて好み。

 あと、ぜん君はYouTubeの説明文に歌詞を全文掲載してるのがとても偉いと思います。どうせファンの誰かがコメントで書いちゃうんだから先に載せてしまおうという試み。JASRAC的にオッケーなのか知りませんが、他のアーティストもやるべきだと思う。

 文章の著作権なんて正攻法で今の時代に守るの不可能なんだから、歌詞掲載サイトの右クリック禁止とか前時代的な悪あがきするの止めろって……。

 

9. BPM15Q / BPM15Q

 BPM15Q。

 今年の「はくちゅーむ」は37位ですが、こちらはもう少し上位に。はくちゅーむは固有名詞がたくさん出てくるのがあんまり好きじゃないです。

 アイドルのストーリーを知っていることでさらに意味が強まる曲というのはやっぱり強いですよね、その人たちが歌う意味がちゃんと出てくるので。

 

8. つくり囃子 / パスピエ / 娑婆ラバ

 娑婆ラバ収録。どうせ買うなら去年買っとけば普通に去年のランキングに入れたのに……。来年の『&DNA』は買うつもりです。

 パスピエの曲はどれも凄く好きなのですが、一方で「どの曲もそこそこ好き」という総合力みたいなところがあって、曲単体のランキングだとそこまで上に来ない感じもします。単体だと「フィーバー」「S.S.」あたりが特に好きですが、これ何年も前の曲ですしね……。

 

7. StaRt / Mrs. GREEN APPLE / Variety

 著しく売れかけているバンド、ミセス。Prime Musicでも配信されてます。
 某地下室ではミセスとセカオワが同じに見える的なこと書いてましたが、私は全然真逆だと思ってます。私が中高生の頃はボカロが持っていってた、パリピをちょっと下に見てる層が好きそうな音楽をやってるのがミセスなんじゃないかなあと。

 「ビバハピ」とか「放課後ストライド」とか、「それ聴くなら普通にJ-POPも聴けば?」っていうと「それは違う!」って怒られそうな曲。

 えーとなんかすごく批判してる感じになっちゃいましたが、ミセスの曲は好きです。っていうか私そのへんの売れてるJ-POPも好きですしねー。StaRtは歌詞がちょっとダサいところが引っ掛かりますが、それも含めてミセスならではの魅力を形成してるなーと思います。「ミスカサズ」とかドストレートに暗い曲よりも、こっちの方が合ってると思います。

 

6. くらっちゅサマー / 夢みるアドレセンス

 夢アドも一通り聴きましたが結局この超絶明るいチューンに落ち着きました。MVと相まって、聴いててハッピーになれる。可愛いは正義ってあんまり使いたくないけど、可愛い人たちが可愛いことやってるとやっぱりやられてしまうのが悔しい。

 ところで最近の夢アドはゲス乙女、ミセス、ヤバTから楽曲提供受けるという物凄く攻めたことやってて面白いです。逆説的に「夢アドからオファー来てるバンドは売れてる」ということも言えそうなので、次あたり米津さんにオファー出してくれないかなーと期待。

 

5. NOW ON AIR / 赤い公園

 Prime Music案件。上の「泡沫サタデーナイト!」の作詞作曲を担当したということで赤い公園の曲をいろいろ聴いてみたところ、これにハマりました。あと「サイダー」にも。

 結局私が好きな曲というのはメロディーがキャッチーで素直で気持ちいい曲なのですが、この曲はまさにそれ。しっかりサビで盛り上がってくれるし、Aメロでワクワクさせてくれる。最高です。

 

4. SUPERMCZTOKYO / ライムベリー

 ライムベリー。まあこのPVに映ってるメンバーで今も在籍してるの1人しかいませんし、むしろhimeさんはリリスク移籍してますが。

 ともかく、上にも書いた通りあんまりラップラップした曲は好きではないのですが、この曲は例外。聴いてて楽しいです。

 なんでしょうね、自分の中で「これはカッコいい」「これはダジャレ」というラインがあって、新生ライムベリーの「ハイキング」はちょっとダジャレ寄りかなあとか思っちゃうんですけど、そのラインをうまく説明できなくて困っています。

 韻を踏もう踏もうとしてる感じがダサく見えるのかなあ。この曲は割と自然な歌詞の流れになってるかなと思います。あと、日本語で韻を踏むより英語を混ぜる方が(カタカナでも)ダサく見えにくい気がします。

 

3. 光のシュプール / negicco

 negicco! キラキラ!

 negiccoもいろいろ聴いたのですが、この曲以外はあまりハマりませんでした。バンドと違ってアイドルは楽曲提供が毎回違うので曲単位でハマってもアーティスト単位でハマりにくいので難しい。
 とにかくメロディーがシンプルに良い。特にサビの「Winter is coming」のところが。ちょっと古い感じのする曲調も歌声と合っていて良いです。

 

2. snow irony / Maison book girl

 ブクガ。アルバムも買いましたがこれが一番好きです。
 特徴的なシンセ、5拍子と4拍子が入り混じる変拍子、明るい曲と暗い歌詞のコントラスト、それを支えるボーカル、ブクガの良さが凝縮されていると思います。来年も楽しみ!

 

1. ワンダーグラウンド / lyrical school

 これは今年出会ったとかそういうレベルじゃなくて、ここ5年で一番好きな曲と言ってもいいです。

 この曲については、曲単体で1個記事書きたいくらい大好きだし、実際前に書いた記事(主観だけで書くlyrical schoolの良さ)でもだいたい話をしてるので、詳しくはそちらを見てほしいのですが、

 私の中でダサいと感じるラップの条件として、「韻を踏むために文章を捻じ曲げてる歌詞」があるとちょっと冷めてしまいます。

 例えば……といって例を出しづらいのですが、とりあえず一つ見つけました。

 嵐の「時計じかけのアンブレラ」(2009)のラップパート、

胸に火燃ゆる導火線
いっそこのままどうなれ
もう俺もここまで

 こういうやつです。「導火線」「どうなれ」って、もう明らかに導火線ありきじゃないですか。これは、ダジャレ。

 驚くことに、ワンダーグラウンドにはこういう歌詞が一切ないんですよ。一つのストーリー、一つの楽曲として成立していて、メッセージもしっかり完結していて、それなのに韻を踏みまくっている。このバランスが成立しているのが奇跡的だと思います。

 楽曲も、ライブでかかった瞬間にテンションを上げてくれるイントロ、オシャレなベースライン、完璧なタイミングで差し込まれるEピアノとストリングス、楽器のソロパフォーマンスを見せつける必要がないため主張してこない間奏、最後のサビでちょっと静かになる定番ど真ん中の構成。

 全てにおいて文句のつけどころがない、というかあらゆる要素において最高でしかない。

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5~1位

 ワンダーグラウンドで熱くなりすぎましたが、今年のランキングに戻りましょう。トップ5!

 

5. ハグレノカラー / ヒトリエ / IKI

 2010年にこのランキングを個人的に始めてから、2010WEDH、2011アンハピ、2012カラノワレモノ、2013がSisterJudyと、wowakaさんかヒトリエの曲が4連覇してましたし、2014年はアンチテーゼが2位だし、2015年も劇場街3位と来てましたが、

 IKIが出るまでは、「今年はとうとうwowaka/ヒトリエがトップ10にも入らないだろうなあ」と思ってました。実際DEEPERで一番好きなヴィーナスフォートが20位ですし。

 が、やっぱり年の最後に強烈な1曲を持ってきてくれて、どこからモノを言ってるのかわかりませんがとても嬉しいです。
 この曲は『DEEP/SEEK』で聴いた時から期待していたのですが、音源で聴いたことでさらに高まりました。別記事でも書きましたが、「生粋の愛の形」という入りから終わりに至るまで全ての歌詞が綺麗だし、「揺れる 歌える 馳せる 聴こえる」からの動詞連打のドキドキする感覚が素晴らしいです。

 強いて、強いて1つだけ言うなら、もうこれは完全に好みの問題だけどあえて言うなら、間奏がもっと短かったらもっと好きだった。具体的には3位だった。

 

4. 恋わずわず / lyrical school / guidebook

 リリスクのアルバム新曲。
 どうしてもランキングって最新曲が上位に来がちなところはあって、しかもリリスクはあんなことがあって、正直guidebookはひいき目なしに見れているか自信はありません。

 ただ、この曲は、本当に好きです。ぜひこの曲だけでもiTunesで買って聴いてくださいって思います。

 http://www.uta-net.com/song/218814/
 歌詞の「浦島タロ子になっちゃうよ!」というパワーワードに目がいきますが、本当に好きなのはサビ直前の

僕たちいつだって
時間が足りないのに
僕たちいつだって
未完成すぎるんだ!

 の部分。

 ワンダーグラウンドもそうですが、大学卒業・就活を控えてる今のタイミングで聴くと「時間が足りない」とか「未完成すぎる」とかいちいち自分のことのように感じられて沁みる部分があり。
 やはり歌詞というのは、聴いている側のその聴いた瞬間の感情とのリンクが大事なのだと改めて思います。

 

3. 両成敗でいいじゃない / ゲスの極み乙女。 / 両成敗

 今ファンだと公言すると恥ずかしいバンド第1位のゲス乙女。
 ヒトリエやリリスクの間にこの曲がランクインしてしまって自分でも悔しいのですが、この曲は本当に大好きです。

 キャッチーすぎる曲調、川谷絵音以外の誰が歌ってもダサいのに川谷が歌うとイケメンに見えてしまう魔法、ゲス乙女の魅力の一つの到達点なのではないかと思ってます。「私以外私じゃないの」「ロマンスがありあまる」などはそこまでハマらなかったのですが、この曲は本当に何度聴いても飽きないです。

 なんで今年の紅白落ちちゃったんでしょうね。

 

2. LOSER / 米津玄師 / LOSER/ナンバーナイン

 正直今年じゃなければ余裕で1位を取れるレベルで好きな曲……というのがどの程度の褒め方として取ってもらえるのかわからないですが、おそらくこれがBremenに収録されていたら去年の1位だし、YANKEEに収録されてたら一昨年の1位だと思います。

 正直今年としても、同率1位でいいんじゃないかなと思うレベルなのですが、去年も一昨年も米津さん1位だったので譲ってもらいました。

 米津サウンドの正統進化として、テンポよく音と言葉をハメていく感覚がヒップホップに結びついたことで、聴きながら思わずリズムを取ってしまう最高に気持ち良い楽曲が誕生してじまったと思いました。ナンバーナインが9位なのもこっちが好きすぎて相対的に……みたいなところがあります。

 米津さんもヒトリエもメジャーデビューから数年経って音楽性がどんどん変化していっているので、もちろん今の米津さんより昔の方が好きだったっていう人もいると思います、それは人それぞれの感じ方です。ただ、私は今の米津さんの方が好きなんですよね。

 なんか最高傑作としてYANKEEを褒める人が凄く多い気がするのですが、私はdioramaよりもYANKEEよりも普通にbremenが好きです。そしてbremenよりLOSERの方が好きなので、来年の曲はもっと好きになれるのではないかな。楽しみです。

 

1. サマーファンデーション / lyrical school / guidebook

 今年の1位。正直ワンダーグラウンドの余韻と思われるかもしれませんが、

星降る夏の夜空
上手くは喋れない それでもただ2人でいた
恋するはずの今日は
なんとなく帰れない そのまま手は繋いでいた

 このサビの歌詞。いやサビ以外もそうなのですが、韻の踏み方が気持ち良すぎる。不自然さが一切ない。美しいラップ!

 夏っぽさ全開なのに明るいだけじゃない。花火というテーマの時点でそうだけど、夏が終わっていく切なさとか、恋愛模様の甘酸っぱさとか、それらが完璧に凝縮されています。

 本当のこと言うと、正直2番頭のラップパートはちょっとラップラップしすぎてて苦手なのですが、しかし、まあ、各メンバーの魅力を知っちゃうとどのパートもそういうバックグラウンド込みで応援したくなるっていう……、そこはどうしようもない。ただ、それを差し引いても大好きですし1位です。

 あとMVも凄いですよね。アイディア勝負としてRUN and RUNが凄すぎたから埋もれがちだけど、これなんて一発撮りだからアイドルの方もめちゃくちゃ大変だっただろうし。4:03あたりのhimeさん超可愛いので注目してください。

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まとめ

 今年のトップ30を振り返って思うのは、やっぱりアイドル聴きすぎだなーってことですよね。
 逆にボカロは完全に消えました。去年はメリューとか一応入れてた気がします。ボカロというかニコニコは本当に一切観なくなった……。

 とはいえ2年くらい前の、ほぼヒトリエ米津だけで埋まってたようなランキングからするとバラエティが出てきたんじゃないかなと思います。

 そして最大のトピックとしてはやはりリリスクでしょう。1年前は自分がアイドルにハマるなんて少しも思ってなかった……。

 とりあえず私が2009年くらいから使っているiPodの、再生回数ランキングを見てください。

image

 ワンダーグラウンドの駆け上がり方。今年4月に買った曲ですよ。そしてサマーファンデーションも、昨年1位の「雨の街路に夜光蟲」を余裕で超えてるという……。

 「ハグレノカラー」「サマーファンデーション」のような、トップ5に入るような曲にネガティブなコメントを付けてしまってるのは、つまり、多少嫌なところがあってもそれ以上に突き抜けた部分がある曲に惹かれる、ということではあるのですが、

 一方で、本当にあらゆる部分が突き抜けすぎて合計種族値720みたいな曲が、ごくまれにあって、

 それが「ワンダーグラウンド」でした。

 正直、ゴッドタンで紹介されたのがワンダーグラウンドじゃなかったらここまでハマってなかったと思います。もちろんどの曲も好きだし、その中にbrand new dayやサマーファンデーションのような曲もあったのだけど。

 こういう曲に思いもしないところで出会えるのは本当に嬉しいですね。

 あとはまあPrime MusicとYouTubeで本当に無料で聴ける音楽が増えました。出会いが増えたのは良いことだけど、iTunesで250円で曲を買うのがちょっと勿体なく感じられるようにもなってしまったので、良い音楽にはちゃんとお金を使いたいと思っています。

 はい。そんな感じです。うまくまとめきれなくてすみませんが、この記事書くのに本当に5日くらいかかっててもう限界なので許してください。去年は11000字なのに今回は13000字。来年はもっとサクッと書きたいです。

 というかいろいろ書いてきましたが音楽を文章で説明するほど無駄なことはないので、ぜひ聴いてください。紹介してる曲のほとんどはYouTubeかPrime Musicで聴けますので。

2016年の個人的ベスト35曲 への{{comments_list.length}}件のコメント


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