フラワー・ストーリー‐本編 14年前

フラワー・ストーリー 第41章

隼人が、死んだ?  稔が、私の兄?  理解できない、いや理解したくない現実を前に、私の思考はストップした。 「さて、そろそろ昔話も終わった所で、殺しにかかるか──」 「ふざけるんじゃないわよ」  萌香が恭介の言葉を遮って言った。 「この子の全てを破壊し尽くして、それでもまだあなたは地球人のやった行動が正しかったと思うの?」 「ああ。俺たちの取った行動は、間違っていなかった」  それを聞くと、萌香はふうっ、と諦めに似たようなため息をついた。 「なら、情けはいらないわね?」  そういうと同時に、萌香は目にも止まらぬ速さで恭介に近づくと、何の躊躇いもなく恭介をナイフで刺した。  恭介は何の反応もできないまま、腹を赤く染めて倒れた。 「さあ、行きましょう。  こいつを倒した以上、私はもう……こっち側には戻れないし」  父の遺体を運ぶと見つかりやすいので、やむなく私たちは父を置き去りにする事にした。 「これから、どうするつもり?」  萌香が、私たちに尋ねた。 「とりあえず、ドリームウィングの本部に戻って、夢人と相談するわ」 「わかった。なら、私も一緒に行かせてくれない?」 「いいけど……くれぐれも地球人だって事は秘密にしといてね?夢人なら大丈夫だけど」 「いいわ。じゃあ、急いで行きましょう。もう時間が無いわ」 「何で?」 「あら、知らないの!?」  萌香が驚いたように言った。 「うん……」 「まあ、仕方ないわね……極秘事項だったし。  地球人は、ちょうど20日後に、アーチ人をほぼ全員まっさつして、完全にここを地球人のものにする計画を立てているのよ?」 「え……嘘でしょ……」  私たちの知らないところで、最終決戦は、刻一刻と迫っていた──。 ...

comment  0
favorite  0
フラワー・ストーリー 14年前

最後の翻訳に一番手間取る・・・

こんにちは。  えーと・・・  ・・・どういう反応が返ってくるか、楽しみですけど・・・  ただ、誰も見てない可能性もあるので・・・  かなしい(2通りの漢字)事にならないように祈りつつ、第40章の解説・・・    《第40章》「本当のクライマックス」  真衣と稔の繋がりは、最初から決めていました。  何も考えていないようで、いろいろと考えているんですよ♪  そのために、わざわざ美羽に助けに来させず、真衣にころさせたんですから・・・  しに方すら伏線というのは、そういう意味です。  ・・・なんかひらがなだと雰囲気出ない・・・  そうすると、稔が最期に何を言おうとしたのかも、自然とわかってくると思います。    いやー・・・自分で言うのもなんですが、  ・・・重いですね・・・  ぼくの描いている世界にテーマがあるとすれば、  「運命への抵抗」です。  特にデスティニー・ダークネスが顕著なのですが(タイトルに運命入ってるし)、  フラストでもそれは表れています。  そして、フラスト完結の後に描こうと思っている新作も、  同じように運命がかかわってくると思います。    ところで、デスダーですけど、  無理やり完結にしていいですか?  最初の予定では8巻で完結だったんですけど、  6巻くらいで・・・  できる限り伏線を回収して、  でも完結を早めます。  ただ、デスダーに集中すると、更新が完全に終わるので・・・  デスダーが終われば、新作UAも載せようと思っているので・・・  がんばってデスダーを進めます!  あ、延び延びになっているデスダー第3巻は、  フラスト完結の3日後くらいに載せたいと思います(アバウト)。  あ、でも第50章完結で、  毎日更新といえば、計算できますよね?  それまでに定期テストに入りませんように(;∧;)  Voyez-vous encore~☆(フランス語) ...

comment  0
favorite  0
フラワー・ストーリー‐本編 14年前

フラワー・ストーリー 第40章

「ねえ、萌香……なんで、名前で……?」  私はこう聞いてみた。 「ああ、それは……こいつが私の、元カレだからよ」 「……へ?」  私の思考は、それを理解するのに一瞬止まった。 「今は、ただの敵だけどな」  恭介がそう答える。 「……恭介だって、わかってるでしょ?アーチ人は、敵なんかじゃないって……」 「いや。俺は、今までなぜアーチ人を生かしてたのかすらわからない。  ここだって、俺が占領のリーダーだったから、皆殺しにしたわけだし」  それで、私はようやく思い出した。  どこかでこいつの声を聞いた事があると思ったら、母と戦っていた相手だったのだ。 「お前の母親…渚だっけ?あいつを殺したのも、俺だよ」  その言葉で、強い憎しみが燃え上がってきた。  しかし、その前に進み出たのは、父だった。 「私の妻を殺したのは…お前か?」 「……ってことは、お前はこいつの父親か。  偶然だな。よかったじゃないか」 「何がだ?」 「娘に最期を看取られるんだからよ!」  そういって、恭介は銃の引き金を引いた。  銃弾は父の腹を直撃し、父は激しい痛みに倒れた。 「お父さん!」  恭介が銃を構えていたが、私は無視して駆け寄った。 「くっ…真衣……」  父は痛みをこらえて言葉をつないだ。 「しゃべらないで!」  私が止めたが、父はかまわなかった。 「お前に、どうしても伝えなきゃいけない事がある……」 「……何なの?」  私はその言葉が気になり、聞いてみた。 「お前には……」  恭介も、その言葉を聞くまでは生かしておくつもりらしい。 「真衣……お前には……兄がいるんだ……」 「嘘……」  その瞬間、世界が止まった──そんな気がした。 「嘘でしょ?お父さん……」 「いや、本当だ……。  お前の兄は…、お前が生まれるほんの少し前に、誘拐されてしまったんだ………」  幼い頃に、誘拐。  その言葉を聞いた瞬間、私はある一つの予想が浮かんだ。  なぜそこで、唐突にあの人が浮かんできたかは、わからなかったけど。  私はそれを認めたくなくて、必死に打ち消そうとする。 「……だが、今ならわかる。  きっと、あいつは地球人にさらわれたんだろう……」  真実味を帯びていく、予想。  それは、私にとってもっともつらい現実だった。  でも、私が両親以外から家族の温もりを感じたのは、一度しかない。  そう、地底の湖で──。 「あいつの名前は……」  きっと、違う。  私は、私の世界を崩したくなくて、必死に否定しようとした。  私が考える想像が事実だとしたら、私は、人としてやってはいけない事をやってしまった事になるから……。  でも、そんな私の抵抗は、空しく終わった。 「あいつの名前は……、稔だ」  その言葉を紡ぎだすと同時に、父は静かに息を引き取った。 ...

comment  0
favorite  0
フラワー・ストーリー 14年前

デスダーへの意欲をほぼ失っている・・・

こんにちは。  フラスト・・・完結しました!  ・・・いや、第39章で終わるわけではなくて。  ついに第6部を描き終えたのです!!!  これであとはupするだけなので、かなり楽です。  今日の夜は、何しようかな?  ハヤテ×前ブログの小説のクロスでも描こうかな?  あ、でもやっぱデスダーかな?    《第39章》「いろいろと複雑な人物関係」  出てきたキャラは、ほとんどが誰かの家族。  でも、萌香と恭介だけは別世界の話となっていて、  この作品中で2人しかいない「地球人」です。  あとはみんなアーチ人なので。  2人の性格は、正反対。  アーチ人に近い萌香と、  完全に地球人な恭介。  ちなみに、この恭介にも由来がありますが・・・  詳しくは第40章で。  といいつつ、第40章ではそんな事やってる余裕もないと思いますが・・・。  隼人と渚の過去とか、  雪菜と美羽と真衣の話とか、  いつか番外編でやってみたいですね。  ・・・たぶんやらないとは思いますが・・・。    NEWVEL!  すっかり忘れてた(;。;)  今日、2章くらいまとめて更新します!  Then, See You Agein~☆ ...

comment  0
favorite  0
フラワー・ストーリー‐本編 14年前

フラワー・ストーリー 第39章

「この人が、真衣の……」 「隼人お父さんよ」  その騎士──父は、初めのうち何が何だかわからないかのような顔をしていたが、突然驚いたような顔になった。 「この様子だと、めぐみみたいに記憶を奪われてたみたいね」  美羽がそういうと、父は頷いた。 「地球人が侵略してきた時、私は第一陣として地球人と戦い、もう少しで殺される所だった。  しかし、奇跡的に殺されず、その代わりに記憶を奪われて捕虜として閉じ込められていた。  それからしばらくして、花びらの番人としてここに連れてこられた。  これを守る、という暗示をかけられた状態で」  どうやら、地球人の記憶の封印は脆いみたいだった。  家族や親友など、大切だった人に会うと、すぐに戻るらしい。 「ああ、真衣……会いたかった……」 「私もよ……」  父とは地球人の侵略を受けて以来、一度も会えなかった。  美羽とも会えなかったが、父は死んだと思っていただけに、驚きも大きかった。  親子の再会の雰囲気に耐えられず、美羽が気まずそうに声をかけた。 「まずは、ここを出ない?」  今、私たちは長い螺旋階段を下っている。  薄い緑色の花びらを取った後、私たちは急いでここを脱出しようとしていたのだ。  しばらく無言で歩いていると、突然下から誰かが駆け登ってきた。 「敵かな……?」  私たちは身構えた。  しかし、よく見ると、萌香だったので、私と美羽は肩の力を抜いた。 「誰……?」  萌香が不思議そうに父の事を指して聞いた。 「この人は、花びらの番人だった、私の父の隼人よ」 「え!?」 「……その話は、少しややこしいから、後にして。  何か用があったんじゃないの?」  美羽が冷静に聞いた。 「ええ、そうだったわ!  あなたたちがいなくなっている事に気づかれたのよ!」 「ええ!?」 「しばらくして、あの副リーダーが私のところに来て、それで誰もいないのを見つけて……。  仕方ないから、私は適当な口実で隠れて、あいつがいなくなるのを確認してここに入ったの。  私は管理塔の最高責任者だから、この秘密の階段の事は私以外にはほとんど知らないわ。  でも……安全な脱出方法がほとんどなくて……」  すると、父が突然口を挟んだ。 「私は、この塔の地下通路を知っている」 「本当ですか!?」 「最終手段として、この塔は爆破できるようになっているんだ。  その時に、番人が逃げられるように、として階段の中腹部に外に出られる小さなはしごがあるんだ」  つまり、塔には管理塔本来のエレベーター、螺旋階段、そして避難用はしごの3つの移動手段があり、エレベーターが螺旋階段を隠し、螺旋階段とエレベーターに挟まれる避難用はしごはさらに見つかりにくくしてあるのだ。 「あ……ここだ!」  隼人が指差した先には、一見すると何の変哲もない壁があった。  しかし、よくみると小さな鍵穴があり、何と父の持っていた鍵を差し込むと、壁が一箇所外れるのだ。 「早く!」  私たちは急いでその穴を伝って地下まで降りていった。  すると、父の言った通り、門のすぐ近くまで一気に進めた。 「これで、問題なく逃げられるわね」  そういって、私たちがマンホールに似せてある地下通路の出口を開けた。  ところが、私が一番最後に外に出た瞬間、目の前に銃口を突きつけられた。 「やはり、ここからか」  それは、萌香の言っていた、あの副リーダーだった。 「萌香……やはり、お前も敵だったか」  萌香?  その上下関係があるとは思えないほど馴れ馴れしい呼び方を、私も美羽も訝った。 「恭介……いい加減、目を覚ましたら?」 ...

comment  0
favorite  0
フラワー・ストーリー 14年前

クライマックスへと向かうために不可欠なイベント

こんにちは。  えーと・・・  第5部のクライマックスです。  でも、伏線のない驚きって少ないんですよね。  ・・・つまり・・・    《第38章》「まだ前座にすぎないクライマックス」  突然の展開だと思っているかもしれませんが、  ぜんぜんそんな事はないんですよ。  この展開は、それこそ初期、  第1部~第2部を書いた頃からすでに決まっていたんです。  「全キャラ2回以上出る」  その言葉に嘘はありません。  一応セリフさえあれば・・・  あ、ただ、全員が再登場する部分まで書ききるかどうかは未定なので・・・  その意味は、とりあえず第6部完結時にわかると思います。  ちなみにここでの真衣の悩みは、物語のラストにかかわってきます。    第39章では、萌香のちょっとした秘密が明かされます。  一応新キャラ?も出てきます。  そして、第40章では、この物語の核心に迫る内容が出てきます。  第40章を載せるのが、すっごく楽しみなくらいで・・・  この章と第40章のどちらかで、皆さんが驚いてくれたら、この小説を書いた価値があったというものです。  もしも驚いてくださったら、コメントをください・・・。  それが励みになると思うので・・・  では、また明日~☆ ...

comment  0
favorite  0
フラワー・ストーリー‐本編 14年前

フラワー・ストーリー 第38章

塔は単調な螺旋階段で構成されていた。  中心にエレベーターが通っていて、それを使えば最上階へ行ける。  ただ、階段を使わないといけない秘密の部屋があって、そこに花びらがあるらしい。  花びらを護る専属の番人もいるらしいが、それを除けば、簡単に進めそうだった。  ただ、私の心の中には、迷いがあった。  これはあくまで仮定の話だけど。  もしも、花びらを6枚集めたとしよう。  私は、どんな願いを選ぶのだろう?  地球人を全て消す?  平和なアーチに創り変える?  私たちがやろうとしている方法は、間違いなんじゃないだろうか。  鏡を使って環境問題から目を背けた、地球人と同じ道を選んでいるんじゃないだろうか。  魔法に頼って奪い取る幸せと、武力で奪い取る幸せは、同じようなものではないだろうか。  同じように、穢れた存在ではないだろうか。  そんな事を思いながら、私はただ目の前の問題に集中した。  心の中で考えていても、それを実行に移すことは、できない。  今までの努力を全て無駄にする事なんて、私にはできない。  そんな勇気は、今の私にはない。 「弱虫……」  私は小さく、自分自身に向かって呟いた。  目先の事だけを考えて、破滅した稔。  アーチ人の幸せを奪い取った地球人。  みんな、自分自身の弱さに負けた。  私が選び取ろうとしている道は、同じ、弱者の選ぶ道なのではないだろうか……。 「着いた!!」  突然美羽が叫んだ。  見ると、目の前には扉があった。  第5の花びらが置いてあるのだろう。 「さあ、行こう!」  私は、弱い自分を押し隠そうと、あえて大声を上げた。  そして、入っていった。  目の前にいるのは、騎士だった。  全身を武装した、騎士……。 「花びらを、奪いにきたんだな?」  騎士は、重々しい声で聞いた。  私は頷いた。 「そうか。なら、情けはいらないな!」  騎士が、長いサーベルを振りかざして、私たちの方へと駆け出してきた。  戦いの、幕開けだ。  振り下ろされるサーベルを、美羽が中くらいの長さのナイフで受け止めた。  その隙に私もナイフで攻撃したが、鎧は強く、ほとんど効果はなかった。  騎士がサーベルで美羽を突いてきたが、美羽はさっと避けて、短剣を突き刺し返す。  しかし、騎士も鎧の硬い部分でうまく攻撃をはじいた。  騎士が標的を変え、私を斬ろうとしてきた。  私は後ろに飛びのき、ナイフを投げつけた。  すると偶然、ナイフが鎧のつなぎ目部分のわずかな隙間に入り込んだ。  ナイフは摩擦で多少その勢いを失ったが、それでもかなりの痛みを騎士に与えたらしい。 「ぐわあああっ!」  騎士が痛みでその場に倒れ込み、ナイフを抜き出そうとした。  しかし、今度は鎧が邪魔をしてなかなか取れない。  騎士はついに諦め、鎧を脱ぎだした。  中に着ているのは、普通の服だった。  ナイフを抜き取ったが、すでに勝ち目はないと悟ったのか、兜を取った。  その顔を見て、私は愕然とした。 「嘘……」 「どうしたの?」  美羽が私に問いかける。 「この人……」 「知ってるの!?」  私は弱々しく微笑んだ。 「知ってるも何も……この人は、私のお父さんよ?」 ...

comment  0
favorite  0