ユニバース・アドベンチャー ★7
YouTube:1000% SPARKING! ★7 Planet of The Fire 「あつ……」 あたしは、あまりの暑さで起こされた。 それほど、気温が高かった。 あたりを見回すと、すでに皆起きていた。 「やっと揃いましたね」 リアがそう言って、あたしはようやく完全に目が覚めた。 今、あたしたちのUFOは、砂漠の上に着陸していた。 「では、簡単に事情を説明します。 ここは、惑星マーニャ。 どうやらあの時の混乱で、ソルジットにかなり近いところまで来てしまったみたいで……。 気温が高いのは、そのせいです。 ここは、ほぼ常に同じ面がソルジットに向いている惑星なので、こちら側は常に昼です。 ここはあまりに暑いので、誰も住んでいません。 反対に、しばらく行くと常に夜のところがあり、そこは寒すぎてやはり誰も住んでいません」 確かに、見回す限り、あたり一面砂漠で、家も何も見えない。 「じゃあ、何でここを離れないんですか?もう、ミサイルは燃えたんでしょう?」 「はい、確かにそうです。 ただ、ここにダークネスの基地があってもおかしくないので。 ここをとりあえず調べてみようと思うのですが……どうでしょうか?」 リアがそう提案したが、ヒカルは反対した。 「そんな風に一つ一つの星を調べてたら、きりがない。 可能性があるところからあたらないと、何年かかっても終わらないぞ」 リアより先に、サエが反論した。 「ここに誰も住んでないなら、ダークネスの基地があってもおかしくないじゃない。 ここを侵略するのは、簡単でしょ?」 「……まあ、確かにそうだな。 じゃあ、一応、ここも調べよう」 5人の意見はまとまった。 「その代わり、なるべく手早くするぞ。 時間はそんなにないんだからな。 夏休み中に帰れれば、旅行とかで、いくらでも言い訳できるし」 ヒカルは、あくまで現実的だった。 あたしたちは、UFOを低く飛ばして、惑星を一周しようとしていた。 ただ、直射日(?)光にずっと当たっていると、 「あつ~……。クーラーつけれないの?」 「できますが、エネルギーを消費してしまいます。 光を使った発電なので今は問題ありませんが、裏側に入った時のためになるべくエネルギーは溜めておかないと」 リアに言われ、カナは渋々納得した。 うちわを最大限使っていたが、外の気温は100度以上。 UFOがあって本当によかった、とあたしは思った。 それでも、暑い事には変わりないけど……。 「あ!」 いつも、何かを発見するのはまずカナだった。 「あんなところに、山がある!」 確かに、カナの指した方向を見ると、大きな山がそびえ立っていた。 しかも、噴火活動を行っている。 「あれも、この星での人間活動を妨げる要因です。 周期的に大噴火がおき、あたりを火山灰で埋めてしまううえに、気温をさらに上げるのです」 確かに、ただでさえ暑かった気温が、火山に近づくに連れてさらに上がっていた。 「あの山の頂上に、ダークネスの基地がある可能性はどのくらいだ?」 「かなりあると思います。ただ……基地があるとしても、入りたくは無いですね……」 「どうして?」 「ダークネスは、基地にたくさんのミサイルをセットしておき、近づいたUFOや飛行機を撃ち落とそうとするんです。 UFOから降りないと、近づけないので……」 「降りる!?って事は……」 この灼熱の中を、進むという事になる。 「……諦めない?」 サエが言ったが、カナは即座に否定した。 「何言ってるの!?せっかくここまで来たのに……」 「でも、ここに無かったら、どうするの? 確率の高い、前回拠点だった所へ行った方が効率がいいじゃない」 「でも、ここにも拠点は置かれていましたよ」 リアがそう言うと、ヒカルが苦笑して、サエをなだめた。 「まあ、暑いのはみんな同じだからな。 諦めるしかないだろ」 ...