ひとりごと 10年前

納得力

前回のさくら荘の記事を書いたあと、2chで感想を見たりしたのですが、改めて、自分が創作物に対して思うことがちょっとまとまりそうなので、はっきりまとめるために記事に書いてみようと思います。お付き合いください。--------------------------------私がこの2~3年で気に入った作品というと、ラノベやアニメでは、さくら荘のペットな彼女、輪るピングドラム、次いでココロコネクト、とある魔術の禁書目録、音楽では、wowakaさん(ヒトリエ)、ハチさん、トーマさん、あたりなのですが、それらの評価って、ネットなどだと結構低かったりします。ピンドラなんかは特に賛否両論の典型だし、ココロコやさくら荘も炎上抜きにしても叩かれてたりして。で、私はそういうレビューを読むのも結構好きなのですが、意外とそれらの作品に対する批判の方向性が同じなことに気づいたのです。つまり、「現実味がない」とか、「設定に矛盾がある」とか、「雰囲気だけで意味がわからない」とか。そういう点で叩かれること自体は私もよくわかるのです。ああ、確かにそれ不自然だなあ。と。例えば、ココロコなら「なんで5人とも過去にトラウマ抱えてるのか」、さくら荘なら「なんで生活能力ゼロの世間知らずが人気漫画描けるのか」、禁書なら「熱膨張って知ってるか」など。で、なぜ私がその欠点を認めながらそれでもそれらを名作だと断言できるくらい好きなのか、と言えば、そんなことはどうでもいいと思っているからで。つまり、論理的、現実的に無理や矛盾があったとして、それは、小説という架空の世界の娯楽の面白さに、関係ない、というスタンスで、もっと言えば、話が面白ければそういうの全然気づかないので。言われない限り。禁書に科学的知識なんかハナから求めてないし。設定はあくまで設定でしかないし、そういう設定を用意した上で、伝えたいこと、描きたいことが、面白くない作品はもちろん好きではなくて、そうでない作品が好きです。それを音楽に置き換えると、私の好きな曲は、「歌詞の意味がわからない」「似たような曲調や歌詞ばっかり」と批判され、それに対して私は、「それがどうしたの」、と思うわけです。--------------------------------考えてみると、自分が小説とか書いてた頃も、設定の整合性はそんなに重視していなくて、ストーリーありきで作っていた気がします。ストーリー以外の部分が死ぬほど薄っぺらかった記憶のあるDDとか。ギミックありきだったFS外伝とか。厨二やりたかっただけのAS80話らへん?とか。……いや、あんまり思い出したくないから頭文字にしてるだけですけど。メドレーにしたって、これは怠慢もあるんで完全に認められる気はないですけど、音楽的なクオリティよりも発想とかアイデアから始める場合が多くて、例えば裏表とか顕著ですけど、「ただ上手いだけのもの」は面白くないと思うからそんなのを作ってるわけです。逆に、自分の苦手な作品は、最近観たアニメだと、俺修羅、ニャル子さん、ゆるゆり、とかで、共通してるのは「だから何?」という。……まあ、そういうアニメでもキャラの可愛さでハマったりはしてるので、一概に否定もできないのですが、でもさくら荘ピンドラを超えることはないくらいの好きなので。ロウきゅーぶは。--------------------------------と、長々と書きましたが、一言でまとめれば、「好きなことに理由なんて必要ない」、という当たり前の話ですね。ただ、そのうえで、自分がどうしても言語化しておきたかったのは、「現実的じゃない」という批判があまりに力を持つ風潮、というか。舞台装置に何を求めてるの、と。そこで冷めてしまう人の気持ちもわかるのですが、なんだか、勿体ないなあ。と思ってしまいます。まあ、かくいう私も、些細なことで冷めてしまうことは多々あるのですが。個人的には、キャラクターの反応が現実的じゃない方が気になったりします。難聴発動はまだしも、わざとにしか思えない勘違い誘発発言や地雷踏み抜きとか、理由もなく惚れ出すヒロインとか、ストーリーの都合で明らかに納得できない設定に納得する、とか……。そんな理由で、ロウきゅーぶSSの1話でちょっと冷めかけてるのですが、まほまほが相変わらず可愛いのでもう少し観ます。新キャラにも期待しつつ。。。……あれ、この記事ってこのまとめ方で合ってるの? ...

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ひとりごと 10年前

さくら荘

『さくら荘のペットな彼女』最終巻となる10巻を読みました。アニメでごたごたがありつつもストーリーに惹かれ、原作を買ったらアニメは声優以外黒歴史として抹消した、とても好きなラノベなのですが。いや、最終巻も、当然、素晴らしかったです。よく、ラノベにはリアリティがない、みたいな話があって、さくら荘も、芸術のいろんな方面の天才ばっかり集まる特別寮で、天才だけど生活破綻者で無防備ラッキースケベとか発動しまくる系のヒロインと、ごく普通()の周りから好かれまくる元非リア主人公の恋愛、という、まあ、設定的には、ねーよ。みたいな話なのですが。リアリティ、って、そういうことではなくて、要は、読み手が納得できればリアルなわけで、例えばハリポタ読んで「魔法とかないから」などと批判するのはかなり痛い人なわけで、その理屈をファンタジーにのみ適用する理由はないと思うのですね。私は。ということで、さくら荘は、設定が非現実とかそんなことではなく、そこに出てくるキャラクターの、心の動きとか、葛藤とか、うまくいかないストーリーの展開とか、成長とか、そういうものに、とてもリアリティを感じて、好きになったのです。と、同時に、高3という時期も偶然重なってるのですが、いろんな点で自分のことを考えたりします。…これ、さくら荘で検索してレビュー期待してた人がつまらなさすぎて吐き気しそうな記事だな…まあ、とにかく、例えば、主人公もヒロインも自分の夢に向かってがむしゃらに努力しているので、イチャイチャする時間が惜しい。しかし相手が嫌いなわけではない。正直Hもしたい。どうしよう。的な展開があったりとか。……まあ、私はそんな境地に至る前に普通に別れたし、その非リアな3年間で創ったもの一覧にはなかなか寂しさの残るものだったりしていますが、そんなことはどうでもよくて、この話、入りは「一人でパンツも穿けない天才少女のお世話をすることに…!?」みたいな、正直あっちで釣ってる設定に見えるのですが、実のところ、そんな話ではなくて、むしろ読んでて気が滅入るような話だったりするのですね。なかなかくっつかないし。みんな。で、そういう、本当にありそうな困難、辛い現実があって、それに対して登場人物達が、納得いく答えを見つける、という場面で、文句のない鮮やかな展開を見せてくれるのが、さくら荘のいいところかな、と。まあ、何だかんだ言いつつ割とハッピーエンド厨な私は「二股しちゃえよ…」とか「一度振ったヒロインとくっつけよ…」とか思いながら読んでた面もありましたが。--------------------------------………。前から気づいてたけど、私、あんまりレビューとか得意じゃないのですよ。ただ、それでも、この更新半停止気味なブログを、わざわざアプリ開いて、何か書きたい!と思ったのです。そのくらいの作品です。こういうのに出会ったのは今までピンドラとMOTHER2くらいです。だから、気になった方はぜひ読んでみてほしいです。すごく暗い話っぽく書きましたが、普段の会話はちゃんと軽妙な掛け合いは面白いし、ところどころにサービスシーンもちゃんとあるし、ヒロインもみんな可愛いです。きっと気に入る人は気に入ると思います。あー、あと、なんというか、ラノベによくある?「引き延ばし的展開」は一切ないです。ストーリーに必要ないけどこういうイベントやりたい!みたいな、例えば禁書はそんな感じの巻が30冊くらい続いてるし、ハリポタでいえば偶数巻は飛ばしてよくね?みたいな気がするのですが、そういう寄り道は全くないです。むしろもっと寄り道してほしかったです。ヒロインとの曖昧な関係性に決着つけなくていいから!よくある難聴作戦でいいから!と思うこともありましたが、それをやるのは名作にはならないですよね。やっぱり。--------------------------------で、さくら荘の感想のもう半分は「こういう青春を送りたかった…」というふんわりとした嫉妬なのですが、内容たぶん2,3個前の文化祭記事と9割被るんで割愛します。二次元とか三次元とかそんなものは関係なく、私の高校生活はそうじゃなかった、ということに帰着するので。……可愛いヒロインに巻き込まれたかったな……。--------------------------------そんなわけで、私も同様に高3なので、同様に頑張らなきゃな。と思うわけです。……正直、これ読むと、勉強とか捨てて芸術系の大学行った方がよくね?という思いがよぎったりもするのですが、さすがにここで道を踏み外すのは危険すぎることくらい認識してるので大丈夫です。私はラノベ主人公ではない。………ちっ…。 ...

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