
【感想】『ボルケニオンと機巧のマギアナ』は、ここ数年のポケモン映画への不満を解消した傑作
ポケットモンスターの映画第19作、『ボルケニオンと機巧のマギアナ』を観てきました。
【本日公開】夏はポケモン! 『ポケモン・ザ・ムービーXY&Z「ボルケニオンと機巧のマギアナ」』いよいよ本日公開! https://t.co/3psxjN4bUy #ポケモン映画 pic.twitter.com/E6ZwqShaJo— ポケモン公式ツイッター (@Pokemon_cojp) 2016年7月16日

1. ストーリーが王道かつ丁寧
今年の映画、あらすじを超簡単に言うと「悪い奴らから幻のポケモンを守る」というポケモン映画のド定番なんですけど、 そのストーリーにご都合主義的な展開が見られない。 サトシたちが事件に関わっていく理由、マギアナを守る理由、悪役たちの動機、悪役との何回かに分けての衝突。 その1つ1つに対してちゃんと納得できる理由付けと描写があり、ストーリーに説得力とリアリティを持たせることに成功しています。 子供向け映画(子供向けに限らないけど)を大人の薄汚れた目線で観ると、 「あ、今、物語の展開を都合よく転がすために偶然に頼ったな」とか、「あ、この悪役、今とどめ刺せるのに映画が終わっちゃうから手加減したな」みたいな野暮なことをついつい思ってしまう映画というのは結構多くて、 ポケモン映画でも前年の『フーパ』なんかは割とそういうポイントがありました。(というかフーパの能力があまりにもチートすぎた) しかし今年の映画は違う。ストーリーの説得力があったし、突拍子のない展開もなかった。 その点で、大人が観ても十分満足できる映画に仕上がっています。2. 舞台と世界観が魅力的で住みたくなる
今回の舞台は、ゼンマイ仕掛けの超カラクリ都市「アゾット王国」。 アゾット王国は、局所的に流行しているスチームパンクの雰囲気、というかもっと端的に言えばラピュタです。