サブカル巡り
この前の金曜日が今年最初の授業でした。 まあ、3連休前の金曜日ということで、受講者の半分くらいは休んでた気がしますが……。 冬休み、特に年末までは何だかんだ忙しかったりしていまいち休めた感じもないし、一方でそもそも週休4日だと別に学期開始だーという感じもしないし、まあ少しずついろいろやっていきたいです。ね。 あ、そういえばポケモンサンムーンちょっとずつ進めてます。既にとっくに育成始めてる弟の早くクリアしろ的なプレッシャーが凄いので。 今やっと3つ目の島に入ったところです。今作いろいろ変わりすぎて戸惑うというか、これ作ったスタッフ凄いなあ。いろいろと仕様割り切りすぎてて、ORASと別チームで動いてたとしか思えない。 まあ、良くなったところと悪くなったところがあって、それが好きか嫌いかは人によると思います。マンネリ感はだいぶ払拭されてる。クリアしたらいろいろ書こうと思ってます。 --------------------
高橋みなみと朝井リョウのヨブンのこと
今年始まったラジオ。現在第2回が配信中(radikoのタイムフリー機能)。 元AKB48の高橋みなみさん、『何者』『桐島』の直木賞作家・朝井リョウさんという、誰がオファーしたのかわからない2人がラジオを始めたのですが、これが本当に濃い。必聴。 『ご本、出しときますね?』もそうだし、『オードリーのANN』にゲストで出た回でも思ったけど、朝井リョウさん面白すぎますね。話してること、その言い方・言い回しがいちいちずっと面白い。 関係ないけど、日本語の「面白い」って凄く不便ですよね。英語のinterestingに相当する(funnyではない)単語が何で存在しないんだろうとよく思います。「興味深い」もなんか違うし。 ……ええと話を戻します。 なんでしょうね、AKB関係者ってどうしても低くみられがちなところあると思うんですけど、やっぱりあの集団の中でトップに立つような人って頭も良いし、何かしらを持ってるんですよ。それは勉強とかクイズとかそういうフィールドではないのだけど、頭が良い人、頭の回転が速い人ってやっぱ羨ましいなあって思います。 そしてもちろん朝井リョウさんも。やっぱり上手いですよね。頭が良い人というのはこういう人を言うんだろうなと思います。 頭の良い、そしてその良さのベクトルが異なる2人が話すのだから、面白くないわけがない。化学反応って言い方も使い古されてて陳腐ですけど、そういうことだと思います。 朝井リョウさんの話の上手さは半端ないのですが、一方で、この面白さって普通のバラエティーでは輝かない面白さだと思うんですよね。『行列』とか『さんま御殿』とかに出てるのはあんまり見たくないし、そういう消費のされ方にはそぐわない。 ラジオが新しいメディアかどうかというのは一旦置いておいて、 『フリースタイルダンジョン』もそうですけど、テレビがメディアの中で圧倒的なメインストリームでなくなったことで現れる新しい才能というのがあって、つまり人間にあるのは優劣ではなく時代とのマッチングなのだなあと思います。 悪い例で言えば、はちま起稿の管理人とか、この時代じゃなかったら普通に捕まってるようなクズなんでしょうけど、ちょうどネットの過渡期にマッチしたから大成功しちゃってるわけで。 そして、結局自分の話に取り込んでしまいますけど、ツイッターが苦手というのは要するに時代とマッチしていないということなので、それに関してやはり不満のようなものがないと言えば嘘になりますが、文句を言っても仕方ないのでうまくセルフプロデュースしていかなければなー、というところ。マジカル・パンチラインと過圧縮ポップ
最近読んだ記事。 国民的スター星野源とジャニーズ、対照的だからこそ圧倒的支持を得た(現代ビジネス編集部) | 現代ビジネス | 講談社(1/3) SMAP解散を中心とした日本のカルチャー史・音楽史についての対談、それ自体も凄く面白かったのですが、この第2回の記事の、最近のアイドルについての話が個人的に読んでで楽しかった。 以下ちょっと長いけど引用。矢野 (略)そんな現在の未成熟アイドルたちの曲の特徴として「過剰に速くてめまぐるしい展開」があって、僕はそれらを聞くと実に日本的だなと思うんです。柴さんの観点からも、それらは日本的と言っていいんですかね。 柴 ええ、そうだと思います。 矢野 どういう経緯で、ああいう曲調になったのでしょうか? 柴 『ヒットの崩壊』で、僕はそれらを「過圧縮ポップ」とも呼ぶべき新たな音楽スタイルの象徴であると書きました。ポイントはいくつかあると思っています。 ひとつはアニメソング(アニソン)ですね。これは実際にアニソンを作っている作曲家に話を聞いたのですが、89秒という尺が決まっていて、その中に盛り込むべき要素が多い。アニメも群像劇化していて、特にオープニングテーマではキャラクターをたくさん紹介しなければいけない。 『新世紀エヴァンゲリオン』以降はカットインの技術も洗練されて進化しており、曲中では絵の動きにあわせた「キメ」が多用される。そうなってくると、アニソンは必然的にとてもフックが多い曲になるわけです。 矢野 その流れがアイドルの楽曲にも反映されるのはなぜですか? 柴 アイドルに関しては、ももいろクローバーZ以降のグループアイドル化が大きいと思います。1曲の中で何人も歌いわけ、ファンはメンバーの色に合わせて頻繁にサイリウムを持ち替えて振ったりします。やはり展開が多く、めまぐるしい楽曲になる。 ただ、これらのアーキテクチャ上の制約だけでなく、前山田健一などの作曲者のスタンスも大きいと思います。彼らはミクスチャー、いわゆる「ごった煮」を良しとしている。一方で「折衷」を良しとする文化もある。 「折衷」と「ごった煮」は似て非なるもので、今の日本の音楽シーンにはそれぞれの良さを追求しているアーティストが両軸で存在していると思っています。「過圧縮ポップ」って良い言葉ですね。今後使いたいと思います。 アニソン、ボカロ、音ゲー、アイドル、いわゆる「サブカル」に属すこれらのジャンルの音楽って凄く近いところにあって、互いに影響し合いながら進化してきたのだと改めて感じます。 そして、その流れを踏まえて聴くととても面白いのがこの曲。 つい最近聴き始めてハマってます。元アイドリングの佐藤麗奈さんが中心となって結成されたマジカル・パンチライン。 ラップがあったりパンクっぽいパートがあったり、(たぶん)ももクロ以降続く伝統の自己紹介パート・ファンへのメッセージなどのメタな歌詞があったり、これぞアイドルソング! という感じ。 作曲・サウンドプロデュースはあのTom-H@ck。けいおん以降ほとんど名前見た記憶なかったけど、やっぱりいい仕事しますねこの人は。 ももクロ・でんぱ組のライン上にある転調マシマシの過圧縮ポップは、やっぱりアニソンの系譜でもあって、その一つの到達点はやっぱり『けいおん!』なんじゃないかなあと。 電波ソングじゃない高速ポップって意外とこの人以外はあんまり書けないんじゃないでしょうか。ヒャダインもそうだしMONACAのニャル子さんOPとかも含めて、どうしても電波になっちゃうイメージ。 というか、やっぱり大きく分けた時に「DTM・鍵盤楽器の人」と「バンド・弦楽器の人」って出自として全然違うところにあって、ボカロでも元バンドマンとBMS出身で二分されてた時期がありましたが、そんな感じなのかなあと。 そういう意味で、アニソン出身のアイドルプロデューサーって結構いますが、ボカロ出身でがっつりアイドルプロデュースしてる人があんまりいないんですよね。 このマジパンもそうだしMaison book girlのサクライケンタさんなんかもそうですけど、最近のアイドルって結構プロデューサーの作家性が強く出てる場合があって、たぶんアイドルの見た目とかでは差別化しきれないところを補えるからだったりもするのでしょうが、 ボカロPもバンドとかシンガー方面行くだけじゃなくて、アイドル業界に行く人がいても面白いんじゃないかなあと思ったりします。それこそ去年のヒトリエ記事でちらっと書いてたwowakaさんプロデュースのアイドルとか、まあ無理なのはわかってますけれど、 他にも例えば「sasakure.UKサウンドプロデュースのアイドル」とか超聴いてみたくないですか。 そういう動き見てみたいなあと思うので、特に兆候はないけど今年期待してます。トーマさんとか突然アイドル楽曲提供で復帰してこないかな。 ……あ、サウンドプロデューサーの作家性で差別化してるアイドルの代表格ってperfumeだよなあと今更気づいたけどうん、まあ。 あとDECO*27さんプロデュースのアイドルQ’ulleが全然知られてないこととかも思い出したけど、うん……。 むしろなんで私は知ってるんだっけ……。ええと、頑張ってほしいです。