上から目線で押し付けられたい
スマホでポケモンGOをしなくなったので、メモリ節約のために封印していた「Arrow Launcher」を使い始めました。 iPad買う前の私のポケモンGOをまともに遊ぶための努力というのは本当に涙ぐましいもので、 ・「Arrow Launcher」を止めて動作の軽いSmart Launcherに戻す ・ロック画面変更アプリ「Next」を止める ・というよりロック画面自体をオフにする ・バックグラウンドで動いているいろいろなアプリをアンインストールする ・プリインストールされていたFaceBookアプリさえも停止する ここまでやった上で、それでもブラウザを開いたら勝手にガベコレされてしまうポケモンGO。辛かった。 さて、重いということを差し引いても使いたい「Arrow Launcher」がどんなランチャーかというと、まあ以前にも紹介した記憶があるのですが、 MicrosoftがあまりのWindows Phoneの売れなさに痺れを切らしたかはともかく、Android向けに開発したランチャーアプリです。 Arrow Launcher - Google Play の Android アプリ Androidユーザーであればぜひ一度使ってみてほしいこのランチャー、 ホーム画面を自由自在にカスタム出来る他のランチャーとは違って、「アプリ一覧のページ」「ウィジェットを置くページ」「タスク一覧のページ(Wunderlist同期)」などに分かれています。 そして、その中の「アプリ」は、iPhoneみたいにアプリ一覧を表示するのですが、Androidなので全アプリを表示するわけではなく、良く使うアプリを4×5個、あとは下部ドック(どのページでも固定表示される、iOSと同じやつ)に5つ置いておくことになります。 で、この時に、「良く使うアプリをランチャー側で自動でピックアップしてくれるモード」と「自分で何を置くか決めるモード」があって。 前者だとホーム画面に置きたくないアプリが勝手に置かれちゃうし、後者の方だと、アプリページを2ページ以上に増やして縦スワイプで移動することも可能なので、「何のアプリを使うかくらい自分で決める!」と息巻いて手動モードにしていたのですが、 どうも非効率的な気がしてくる。良く使いそうなアプリを並べているはずなのに、結局アプリ一覧を呼び出して使っていることの方が多いような……。 というわけで、試しに自動モードにしてみたら、これがとても快適。 ホーム画面に置くほどでもないだろうと思っていた、スタバやマックやバーガーキングのクーポンアプリがトップに出て、それ以下の使用頻度だったアプリが追いやられていくわけです。 OutlookとかGmailとかEメールとか、よく考えればこれを開くのは通知が来た時だけだからホーム画面にはいらなかった。メール返信するときはだいたいSurfaceだし……。 何が言いたいかというと、 Microsoft's new Arrow Launcher knows you better than you know yourself - AndroidPIT この英語のレビュー記事のタイトル通りで、私のことを一番知っているのは私じゃなくてMicrosoftとGoogleだったという話です。 つまり、「ユーザーに選ばせるのが一番いい」というのは、もちろんうまく取捨選択を行える人にとっては正しい命題なのだけど、そうでない場合もある、というかそうでない人の方がいいんじゃないかなって思うんですよね。 AppleのiPhoneはそういう「買わせたいものを買わせる」思想の象徴として扱われることがありますが、その割にiOSのホーム画面は最悪。なんであんなことになってるんでしょうね? Androidの他のランチャーも、「並び替え」ではなく「ピックアップ」のみをさせるという意味ではまだマシですが、結局ユーザーの負担は大きい。 その点、Microsoftはそのあたりの、「消費者の好きにさせてもろくなことにならない」ということを確実に理解していて、 「正しい使い方を知ってるのは俺たちなんだからお前ら愚民は黙って従え」という強い意志を持っているようです。 そのMicrosoft様の思想があまりにも過激すぎて反発を受けたのが、Windows10の強制アップグレードであったり、Windows7→8での大幅な方針転換であったり。 でも、実際慣れると7より8.1の方が全然便利だったし、それより10の方が便利だったし。人間は「今使い慣れてるもの」に正のバイアスをかけちゃうので正しく優劣を判断できないんですよね。 「PCにタッチスクリーンやペンはいらない」とかいう意見を無視してSurfaceペンを強制同梱するのも同じ。Pro4以降のSurfaceペン、本当に便利ですからね。Pro4買うまでタッチペンなんて全然使ってなかったのに。 もちろん、それがうまく受け入れられない場合には、Xbox OneのKinectみたいに失敗したりしますし、商業的に反発を受けやすいのが難しいところです。 また、今の時代は消費者に媚びないとモノを売れない(上から目線であるというだけで批判される)時代なので、使いにくくなってもユーザーの好きにさせた方が好評だったりもします。 でも、そうではなくて、作り手のこだわりを貫く姿勢をキープする企業を評価できる人間でありたいなあと思うし、そういう人が多くなればなるほど世界の生産性も豊かさも上がっていくんじゃないですかねー。 ...