モアナ
を観てきました。 元々ディズニー映画は大好きだし、特にズートピアが良すぎたのでまあせっかくだし観に行くかー。と。 暇だったし。……いや暇ではなかったけど。というか大学でやってる就活イベントに行こうと思ってたけど起きるのが遅くて止めた結果です。 ガッツリレビューするほどの熱量はないので箇条書きでざっと。 一応ネタバレ注意。一応でもないな。割とネタバレしてます。 -------------------- ・とりあえず海が綺麗。アナ雪の雪・氷の表現もヤバかったけど、今回は水。 ・ミュージカル文化がないので「なんでここで歌うんだよ」と思わずにはいられないけど、まあ突っ込むのは無粋。 ・ストーリー的には最近のディズニーの王道。 「主人公が理解のない大人たちの反対を押し切って冒険に出る、その最中で同じように孤独なバディと通じ合う、協力してピンチを乗り越える、冒険の手柄を持ち帰って大人たちもニッコリ」というやつ。 さすがにモアナがバッドエンドになるかもしれないと疑ってる人はいないと思うから、この程度はネタバレじゃないはず。 あらすじとか設定は全然違うけど最終的に伝わってくるメッセージは『シュガーラッシュ』と被った。というか、『シュガーラッシュ』と『アナ雪』を足して2で割ったもの……みたいな感じがしました。
アナ雪がそのクオリティの高さゆえに露呈させてしまった、いまのディズニーがやりたい「深い話」の掘り下げと楽しく愉快なミュージカルのバランスがいよいよグラついてきてて、安定しきってる非ミュージカル作品とくらべて過渡期ってんなーみたいなかんじのモアナでした。— nemanoc (@nemanoc) 2017年3月10日こんな感じ。 シュガーラッシュから伏線回収芸を減らして代わりにミュージカルパートを突っ込んだ、みたいな印象。たぶん『シュガーラッシュ』『ズートピア』に比べるとだいぶ深く考えずに楽しめる作品になってると思いますが、それがディズニーの狙い通りなのかは微妙なところ。 ・ところで、上のあらすじ、「リスクに見合った手柄をあげられなければ人は自由になれないのか」という問題がありますよね。 もちろん、そりゃそうだろうと言われたらその通りで、ルールを逸脱するからにはそれなりの覚悟を持てよという話ではあるのですが。 全ては結果論というか、間違ったルールを押し付けてくる相手にそのルールの間違いを認めさせる方法はルールを破って成功することしかないんだなあという……。ルールが正しいかどうかと、ルールを守って正しい結果が得られるかどうかは必ずしも一致しないと思うのですが。 例えば……そうですね、トランプが移民を規制する法律を出して、それで犯罪率が逆に上昇したとしたら、その法律は撤回されると思うのですが、撤回される理由は犯罪率が上昇したからであってはならないんじゃないか、みたいな……。いや、なんか違う気がする。 ・そういう意味でも「夢が破れた後」「夢が叶ったけど思っていたものと違った後」を一時的とはいえ描いた『ズートピア』はやっぱりすごい。 -------------------- (※ここから特に結末部分のネタバレ) ・今回の『モアナと伝説の海』はラブストーリーではありません。最後まで恋愛関係にはなりません。 ラブロマンスでないディズニー映画! っていうのも、確かに目新しいのかもしれないけど、ここ最近ディズニー映画好きになった身からするとむしろラブロマンスのディズニー映画を全然観てないので特に思うこともないという……。 そこがピックアップされることが逆にジェンダーの差を顕著に示している感がなくもない。だって、男性主人公で恋愛がない映画なんて別に珍しくないじゃないですか。……たぶん。 ・恋愛がないからつまらない、というわけでは全くないのだけど、平和な日常→危険な冒険→もっと平和な日常(≒幸せな家庭)というのが物語の構成として綺麗すぎるので、モアナの場合はエンディングの消化不良感みたいなものはあったかもしれない。 結局、モアナの夢というか根底にあるのが「島を救いたい」よりも「海に出て冒険したい」だから、冒険後にその日常で満足できるのか? みたいな不安はあるかも。そのへんもう少しちゃんと描いてほしかったかなあ……。 -------------------- 全体的にいうと面白かったです。ただまあ、上で引用したツイートの通りで、ミュージカル部分の存在がメッセージ性とかストーリーと相殺し合ってて魅力が半減……とまではいかないけど、『シュガーラッシュ』『ズートピア』ほどは好きになれなかったです。 あと、やっぱり吹替版じゃなくて字幕版観に行くべきだったなーと思いました。特に歌部分になると口の動きとも曲のリズムとも若干噛み合わなくなるので。 ...