2019年個人的ベストソング25
相変わらずこの世界で最も需要のないランキング。なんと10年目。二重に虚しい。 数年前のランキングを見ると、下位に付けた曲の方がその後もずっと聴き続けたりしていて、数年前の私はセンスがないなあと思いますし、 そういう不完全な記録を残したところでどうもしないのですが、とはいえこうでもしないとその年に聴いていた曲を思い出す機会も失われるので、やります。 さて、今年に関してはまず変更点があるのですが。 特にYouTubeや定額制配信が始まってから、リリースタイミングにすぐ曲を聴けるとは限らなくなり、数か月遅れで初めて曲の存在を知ることが少なくなくなりました。 そういう中で、「1月にリリースされたものを10月に発見してもランキングに入れられるが、昨年12月にリリースされた曲を1月に発見してもランキングに入れられない」というのが何かおかしいなと。数年前からジレンマとしてあったのですが、今年は特にそれを感じることも多く。 昨年12月まではOKとか、そういう恣意的を区切りを付けても仕方ないので、今年は「2018年以降リリースで今年存在を知った楽曲は全てOK」にします。 去年の時点で存在を知っていたものが繰り上がってきたりはしませんし、ほとんどは2019年のものですが、そういうことでお願いします。 で、いろいろ整理していった結果、今年は1アーティスト1曲縛りにしました。 結果的にほぼそうなったという方が正しいのですが、その中で同アーティストの他の曲にも触れる形になったので、そういう意味で去年までとはランキングの意味が若干変わっている(曲単位ではなくアーティスト単位になっている)感じもありますが、 ともかく、今年はそういうベスト25です。 ちなみに、YouTube動画を基本的には全曲載せていますが、YouTube Premium限定の動画も平気で貼ってますので、再生できなかったらまあ何かのサイトで探して頂ければと思います。 ああ、あと、今回いろいろ重なって凄くやさぐれている文章になっているので、 そういうネガティブな方面の感想を読みたくないという方は、トップ10あたりまで飛ばすと良いと思います。 -------------------- #25 グランドエスケープ / RADWIMPS いわゆる「ベタすぎて別に取り上げる理由もないので最悪押し出されても良い数合わせ」枠。『天気の子』良かったですよね。あの前作からの続編という100%超えられないハードルに対して、あえてチャレンジングなものを投げかけてしっかり成功を収めるのが凄い。 曲の話としては……まあ単純に自分の好みとして『なんでもないや』とか『愛にできることは~』みたいなストレートに聴かせる曲にハマることはあんまりないので、 それよりもこういう未来を切り開いていくような高揚感とドキドキのある楽曲が好きです。 #24 僕らまだアンダーグラウンド / Eve https://www.youtube.com/watch?v=nBteO-bU78Y 現在のボカロ界隈が2010年初頭の劣化コピーであり、Eveさんの楽曲がそうであるという感想も全く揺らいでいませんが、Eveさん単体での話をするなら、ボカロPであるという建前を完全に捨てて完全にポップ側に振り切った楽曲については単なるボカロックフォロワーとは言い切れなくなったのかなとは思います。 『ドラマツルギー』とか『レーゾンデートル』に他のアーティストにない新しい魅力があるとは微塵も思いませんが、この曲は結構好きです。 #23 いつか天使になって あるいは青い鳥になって アダムとイブになって ありえないなら / 三月のパンタシア https://www.youtube.com/watch?v=QDODA3HwTZc Eve、まふまふ、三パシ、ずとまよ、美波、その他いろんな近年のネット発アーティストに共通して頂く感覚として、 「楽曲は好きだけど歌い方があまりにも歌い手しすぎていて好きになれない」のですが、 おそらく一般的な意見は「ボカロっぽい曲を歌い手が歌っててオリジナルなんだから最高!wowakaや米津玄師や須田景凪は歌い方にクセがありすぎ!」みたいなことだと思うんですよね。 「ヒトリエはボーカルがもっと上手ければ売れる」みたいな意見も(もちろん昨年までの話ですが)散見されましたし。 「歌い手っぽい歌い方」を具体的に説明しようと数日考えていたのですが、 「歌に感情を込めているのではなく、感情を込めていると思われたいだけ」なのが前面に出ているような、過剰に装飾している感が苦手です。三パシは特に。 この人はそもそもシンガーソングライターじゃなくてボーカリストだから、仕方ないと言えば仕方ないのですが。歌詞の内容も思春期中学生に媚びてるだけで別に伝えたいメッセージとかないんだろうなって思っています。 でも自分だって中学生の頃はそういう媚び媚びな歌詞を書くDECO*27さんも好きだったのだから、これも世代差として受け入れるしかない。 でもなぜかYouTubeのおすすめに表示されると聴いてしまう中毒性があるのでランクインさせました。割と1日中聴き続けてるくらいにハマってる時期もありました。ソシャゲと同じで、多少の不快感とかストレスを与えられる方が中毒性が生まれるのかもしれません。 #22 勘冴えて悔しいわ / ずっと真夜中でいいのに。 https://www.youtube.com/watch?v=MJhiY9Crd94 好きな理由も嫌いな理由も上の2つとほぼ同じです。 付け加えると、『秒針を噛む』『ヒューマノイド』の頃の、「突如現れた正体不明の新人」というのはある種のドーピングであって、良くも悪くも方向性がバレている今もそれを続けているのは不健康というか。 要するに、バンドかどうかもよくわからないしメンバーが固定なのかどうかもわからない状態でライブだけ出まくるのって、あまりにも裏で動いている人たちの意向が反映されすぎている、 それこそカゲプロ全盛期のじんさん並にゴーストライター説が出てもおかしくないほどの作り物感。歌詞も含めて。 そうなるとあのTwitterやYouTubeコメントで演出する可愛いメンヘラ感とかもちょっと過剰で好きになれないです。こいつやってんなって思う。そのくらいわかりやすい方が人気出るんでしょうけど。 でもアルバムは普通に聴いたし普通に好きです。アルバム内にもう少しイメージを裏切るような曲を配置してほしかったけれど、1stフルアルバムでそれをしないところも含めて徹底的にビジネス。それは別に悪いことではないと思います。 あと今年の曲が割とゆっくりめなので、来年あたりにドンピシャで好きな感じの曲が出てきたら掌返ししてるかもしれません。 #21 リコレクションエンドロウル / ツミキ https://www.youtube.com/watch?v=A2Pk5-o019k 2018年楽曲ですが。古き良き高速電波ボカロック。 歌詞の言葉の選び方がぶっ飛んでいて音として気持ち良い一方、ここまで尖りきっていると意味として解釈することを諦めてしまう感覚があり、そういう意味で自分の何らかの糧になる音楽ではないなとも思います。 でも聴いていて気持ち良いので無限に聴ける。あと神田沙也加さんのカバーがとてもよかった。 #20 バイオレンスな恋したい / MissCarat https://www.youtube.com/watch?v=n2KHxuZDYS8 Yunomiさんいろんなところに楽曲提供しすぎていて、このランキングに何個も入れるのもどうなんだろうと思いつつ、まあ普通に好きなので入れました。 調べたら2017年の楽曲なのですがGoogle Play Musicでは2019年って書いてあったのでたぶん2019年です。 「この歌詞にこのメロディーは絶対的な正解だ」と思うくらいピタリとハマっている曲が好きで、この曲のサビの「ドライブに飛び出そうよ」のメロディーラインがそんな感じ。 #19 ノンユース / 稲葉曇 https://www.youtube.com/watch?v=-5T-L0b43no 有り余るほどのwowakaリスペクトが伝わってくる方なので応援はしたいけれど、別に楽曲としてwowaka感はそんなにないというか、それはもちろん正しいことなのですが。じゃあ日向電工みたいな作風が良かったかと言われたら別にそうではないし、それこそヒトリエが好きでもナンバーガールもサカナクションも別に好きではなかったのと同じで、その結果受け継いだエッセンスだったりが全然違うところに行ってしまうこともある。 ノンユースはその中では一番好きです。上のリコレクションエンドロウルとどちらを上に置くかで悩んだのですが、こちらを上に置いた理由は感覚的なものなので説明できないです。 #18 OPEN THE WORLDS / ORESAMA https://www.youtube.com/watch?v=0UmEg8PDV3Y 『ハライチのターン!』で紹介されていてハマりました。良い曲。オシャレ。こういうちょっとクセのあるボーカリスト、nano.RIPEとかfhanaとかの系譜だと思いますが、それらと比べて若干マイナーに感じるのは単に自分が最近アニメを観てないだけなのでしょうか。今年ちゃんと観たアニメ、『さらざんまい』1本しかないかもしれない……。 ...