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Surface Pro 8 レビュー:最先端で最安定なWindows 11 PC

11月1日に発売されたSurface Pro 8を発売日に購入しました。 20211101_165112  Surfaceシリーズ、自分の利用するメイン端末としては、Pro 2→Pro 4→Pro 5→Laptop 2→Pro 7と来て、5代目。  Pro 7がまだまだ現役であるにも関わらず、半ば勢いで買ってしまったわけですが、Surface Pro シリーズの7年ぶりのフルモデルチェンジとあって、様々な進化を感じられる1台でした。  何が変わったのかを網羅的に書くような記事は大手メディアにたくさん上がっていると思うので、個人的に思う良い点をとにかく書いていきたいと思います。

外観・インターフェース

さらに大きく、美しくなったディスプレイ

 今回の最大のアップデートと言っても良いのが、ディスプレイサイズの変更。  12.3インチ→13インチに拡大したことは、数字以上のインパクトがあります。画面サイズ的にはSurface LaptopやBookの13.5インチに近くなりました。 20211106_022158 (2)  Pro 7も別にベゼルが特段太いと感じることはありませんでしたが、こうして並べてみるとPro 8の方が明らかに無駄がなくて良いですね。  Surfaceシリーズは元々3:2ディスプレイなので、縦方向の情報量だけで見るとMacBook Pro 14インチにも匹敵するほど。だからといってノッチを付けてまで縦方向のベゼルを減らしに行かないのも正しい判断。  あくまで印象ですが、ディスプレイの発色もさらに良くなっているように感じますし、120Hzリフレッシュレートも、ウェブページなどを高速にスクロールした際の動きがより滑らかになっています。  ハード全体で見ると縦幅は少しだけ長くなっていますが、横幅は少し短くなっています。厚みも少しだけ増していますが、トータルとしてはどちらも1cm未満なので誤差の範疇。  重量は約100g増加。両手で持ち比べると確かに重さの違いは感じますが、単体で持ち運ぶ際に気づくほどの変化ではありません。  どちらにしてもこの性能と画面サイズで1kg切っているPCは貴重です。

Type-Cポートが2つになり、USB-AとMicro SDカードスロットが廃止

 今回のPro 8では、Type Cポートが2つになり、USB-Aが廃止されました。 20211106_011548  USB Aポートについては、7年前であればともかくさすがに今となっては不要なポートでしょう。Pro Xと違ってType Cポートが2つあるのも嬉しい。  USB Type-CはThunderbolt 4準拠になっています。外付けのGPUをSurfaceに繋ぐことがどれほどあるのかは疑問ですが、いざという時の選択肢にはなるでしょうし、MacBookを含む他のPCと仕様が揃ったことの恩恵は少なくないはずです。  唯一Pro 7から明確に退化した点として、キックスタンド裏のMicroSDカードスロットが廃止されました。手軽にストレージを拡張できるのは良い点でしたが、このあたりはクラウドストレージを使ってほしいということかもしれません。スマートフォンも徐々にSDカードスロット不採用が増えてきているので、時代の流れでしょうか。  個人的にも、音楽をサブスクリプションでしか聴かなくなってからは、MicroSDの恩恵を感じることは減っていました。結局、読み書きが遅くて一番容量を食うアプリ・ゲームやクラウド同期しているファイルは置けないので、使い道が意外と限られるんですよね。

Surface Connectは互換性を維持

 専用の充電ポートであるSurface Connectは互換性も含めて続投。  MacBook Pro (2021) の先祖返りでもまさに証明されましたが、軽量で持ち運びやすいUSB Type-Cと、磁石で簡単に着脱できるSurface Connectポートのどちらでも充電できることは控えめに言って最高です。家では専用充電器、カフェなどの外出先ではUSB-C充電、と使い分けられます。  しかもこのSurface Connectポートは、別売のSurfaceドックを購入することで映像出力・通信・有線LAN接続を1つにまとめることができるのが本当に便利。  Surfaceドックは3万円を超えるかなり高い周辺機器なので、互換が維持されたのは本当にありがたいです。

丸みを帯びた暖かいデザイン、ボタン配置も地味にアップデート

 上のポートの写真でもわかる通り、Pro 8はこれまでのSurfaceと比べて角がより丸みを帯びた形状になりました。持ちやすくなったとともに、ディスプレイを正面から見た時の印象も少しだけ柔らかくなっています。 20211107_033135 (2)  本体の素材もマグネシウムからアルミニウムに変更。写真だと違いはわかりにくいですが、実物だとPro 8の方が光の反射が強く、触り心地もPro 7より少しだけつるつるしています。また、同じ部屋に置いておいた時により冷えやすく感じました。個人的にはPro 8の方が好きな触り心地です。  側面の変化としては、端子以外にボタン配置も変更。これまでは上側面に並んで配置されていたのが、電源ボタンは右側面、音量ボタンは左側面に移動しました。  音量ボタンが天面にあると、どちらが音量を上げるボタンか直感的にわかりにくい(しかもSwitchと左右逆)という問題があったので、左側面に来たのは改善と言ってよいでしょう。といっても、音量はキー操作や画面から変えることがほとんどだと思いますが。

性能面・OS

スペックの向上、4Kモニターを2画面表示しても重くならない

 PCを買い替える際に一番大事なのはやっぱりスペックの向上だと思います。さすがにスペックが同じPCヲ  CPUはIntel Core、Pro 7の第10世代から第11世代プロセッサに刷新されました。M1チップに変わったMacBookのような劇的な変化はありませんが、パフォーマンスと互換性の安定感は折り紙付きです。  スペックはCPUだけで40%、GPUは74%向上。  ベンチマークテストなどは大手サイトのレビューを参照して頂ければと思うのですが、個人的に少し使っただけではっきり感じたのは、2画面表示時の安定性。  私は普段、4Kモニターと接続して2画面で作業をしているのですが、Pro 7だとi7・RAM 16GBのモデルであっても、4Kモニターを表示しているだけでファンがうるさくなり、全体的な動作も重くなってしまうので、仕方なくモニターの解像度を少し下げたりしていました。  その点、Pro 8では、同じi7・RAM 16GBモデルであっても、4Kモニターをそのままの解像度で表示させ、YouTubeを再生しながらメイン画面で作業していても全然重くなりません。買ったばかりなのでその差も多少あるとは思いますが、グラフィック性能強化の恩恵はかなり大きいと思われます。  もちろん強化されたとはいえあくまでラップトップなので、ゲーミングPCのようなグラフィック性能はありません。Xbox Game Passの1ヶ月体験がついてくるので、クラウドゲームか、あまりグラフィック性能を要求しないゲームを遊ぶのが良いと思います。ドラクエ11くらいなら全然遊べます。

重量と引き換えにバッテリーの持ちが大幅に改善

 重量と引き換えにバッテリー容量は 43,200 mWhから51,280 mWhと、約1.2倍に。  公式サイトではPro 7の最大10.5時間に対して、Pro 8は最大16時間となっていますが、Surface(というかWindows 10)のバッテリーは、ブラウジングなどをしているだけでも全然持ちません。公称の3分の1くらいのイメージです。  ただ、少なくとも物理的な容量の増加によって、Pro 7比で大幅に改善されているのは事実で、ブラウザとVSCodeを開いて開発作業を行っていても、1時間で15%くらいの減りでした。リフレッシュレート120HzやBluetooth・Wi-Fiなどは全てオンです。  バッテリー駆動で5~6時間くらい使えるのであれば、カフェでちょっとした作業をしたり、学生が授業中に使ったりするのに十分ではないかと思います。それ以上の長時間作業であれば、最初からコンセントがある場所を選びましょう。

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