陰と陽
5月です。 基本的に仕事は楽しいんですけど、それはそれとしてゴールデンウィーク明けはちょっと仕事嫌だなーという気持ちで5月病気味でした。というか連休明けよりも連休の最後2日とかの方が憂鬱なのでGWってあんまり良い制度じゃないんじゃないかな……。 ただちょっと思ったのは、学生がGW終わると夏休みまで祝日がない期間ですけど、社会人のGW終わりって2週間働くだけで給料日なんですよね。それはなんだか得した気持ちになりました。 -------------------- 劇場版ピンドラ、『RE:cycle of the PENGUINDRUM [前編]君の列車は生存戦略』観てきました。 新しいパートもあるものの基本的には総集編。アニメの前半パートが2時間で綺麗にまとめられていて凄いなと思う一方、後編がどうなるのかはちょっとまだ想像がつかないかも。あえて新しいパートを作ったということは何かプラスアルファがあると期待したいのですが……まどマギみたいに実は3本目があるパターンだともっと嬉しい。 テレビシリーズの独特のテンポだったり、背景まで細かく張り巡らされた伏線だったりはもちろん少なからず失われているし、 登場人物の過去の秘密が明かされるシーンにしても、10話以上引っ張った上で1話かけて全てが明かされるあのカタルシスには及ばないんですけど、 まあそれはリアルタイム以外で再現不能なので、テレビアニメとは別の楽しみ方として必要だと思いますし、 それが輪るピングドラムという作品のテーマと直接関係あるかと言ったらそういうわけではないので、作品が観やすい形で再構成されたのは良かったと思います。 改めてシーンが取捨選択されたことでテーマとしてもわかりやすくなっていて、それはもちろん隅々まで考察したい人たちにとっては不要なのかもしれませんが、より多くの人に広まる一つの入り口になったら良いなと思いました。 ありきたりな表現ですが、ピングドラムを観たことがある人も観たことがない人もぜひ観てほしいですね。 いや、2クール24話あるアニメを人に勧めるのって実際なかなかハードル高いし、というか私もピングドラムみたいなアニメが今テレビで放送されてたとしてもたぶん途中で観るの止めちゃうと思うんですよね。展開がゆっくりしすぎていて。もちろん、それだけの意味があるし、ギャグパートなども含めて面白い作品ではあるんですけど。 もっと言えば、この10年でピンドラ改めて観直そうと思ったこと10回くらいあるし何ならBlu-ray Boxも買ってるんですけど、どうしても途中で脱落してしまったので、そういう意味でも改めてこの作品を楽しめる機会があって良かったと思います。 あと、観ていて確かにピンドラを今新たに描き直す意味があるなと思ったのは、 ピングドラムという作品がやっていたのは2011年ですけど、基本的にはゼロ年代の、内省的で悲観的であることが最先端であった価値観の延長にある作品というか。 「きっと何者にもなれないお前たちに告げる」という鮮烈なコピーが、10年前は確かに現実を反映していて、当時の若者に刺さるものであったと思うんですけど、 10年経って今改めて観ると、現実社会の絶望だったり生きづらさだったりを、わざわざフィクションで描くまでもなくみんな感じているし聞き飽きてるので、目新しさが薄れているというか。アニメなんかよりずっと現実の方が暗い。 なのでちょっと今の時代にそのままの形では受け入れられにくい感じもしていて、 そこに対して「運命の乗り換えは完了しない」「きっと何者かになれる」というセリフが挿入された追加パートがもう1歩踏み込んだというか、もう一つ先のメッセージを打ち出してくれるんじゃないかな、という感じがしました。後編を観ないと何とも言えないんですけど。 ……まあとはいえそういう10年前の切り口を未だに保存しているひろゆきとか橋下徹とかが活躍しているので、時代の変化というよりそのアニメが刺さった層に限った空気の変化なのかもしれないですが。 -------------------- 『シン・ゴジラ』を全く面白いと思わなかった感想 | Our Story's Diary 映画と言えばこの記事のアクセス数が上がっているようです。理由はまあ……何となくわかりますが……観に行くつもりはないし行かなくて良かったというところでしょうか。しかし6年前の私、尖ってるなー。今だったら絶対こんなタイトルにはしないしそもそも単体記事にしないw --------------------