映画・音楽・小説の感想 6年前

『ズートピア』感想。「偏見の普遍性」と「自己決定に拘ること」

ズートピアはすごい。いや、すごいなんてもんじゃない。  ディズニー映画最新作『ズートピア』を観てきました。  『シュガー・ラッシュ』を劇場で観た時に、その完成度……緻密すぎるストーリーと魅力的なキャラクターに度肝を抜かれ、「ディズニーを子ども向けアニメとして侮ってはいけない」と痛感させられてから数年。同じリッチ・ムーア監督の新作とあって、大いに期待していきました。  そして……期待を大きく上回る、圧倒的なパワーにまたも圧倒されました。  何が凄いって、1つの映画にあそこまで詰め込めるのか、という。  普通、子ども向けの映画は大人には単純すぎて、大人向けの映画は子どもにはわかりにくかったりするし、  テーマやメッセージ性の込められた話は退屈で説教臭く、エンタメに寄った作品は薄っぺらくなったりしがちなところを、  ズートピアは全てのベクトルを完璧に満たしている。誰が見ても納得できるし、考察の余地がたっぷりあって、でも考察しなくても楽しめるという、まさに懐の深さと広さを両立した傑作です。  で、当然ながらズートピアのストーリーについてもいろいろ語りたいことはあるんですけど、正直突っ込みどころがなさすぎて「ここが良かった」「ここが素晴らしかった」みたいな話しかできないし、それは思いっきりネタバレだし、そもそも観た後に一緒に観た友人とだいたい語り終えて満足しましたし。  あと、伏線というか丁寧なフリの回収に関しては既にまとめ上げた先駆者がいらっしゃるのでそちらを参照していただければ。 『ズートピア』におけるハードコア反復/伏線芸のすべて - 名馬であれば馬のうち  というわけでこの記事はテーマ性の話をします。ネタバレも多々あります。ストーリーの結末までは書きませんが、でも映画を観てから読んだ方が絶対にいいと思います。あの映画は先入観なしで観る方が絶対面白い。  あと関連して『シュガー・ラッシュ』の話も若干します。こちらもまだ観てない方で初見で楽しみたいと思う方はご遠慮ください。 --------------------  『ズートピア』はアメリカ社会の比喩になっていて、「差別・偏見」を描いた映画である、みたいなことは、ツイッターの感想とかで結構頻繁に見るので、たぶん知っている方も多いと思います。  しかし、この映画が真に凄いのは、単に「差別」や「偏見」を取り上げて、その問題を指摘して、「だから差別はいけないことですよ」とかそれらしく語るだけの凡庸な映画とは一線を画している点です。  映画の始まり、幼少時代のエピソードを挟んで、ジュディは田舎から警察官を目指してズートピアに来ます。しかし、「ウサギのような小動物・草食獣は警察になれない」「どうせ役に立たない」「駐禁を取り締まるくらいしかできない」などというレッテルを貼られ、周りからバカにされてしまいます。  ……という導入を観ながら私は、「あ、なるほど。みんなから馬鹿にされているジュディが活躍して周りを見返す話なのかな?」なんて想像をしていました。  ところが。この映画は、ディズニーはそんなところではもちろん終わらない。  予想通り、ジュディは相棒のニックとともに大活躍、ズートピアで起こっている事件を見事解決しますが、その後のヒーローインタビュー的な会見で肉食獣への差別を助長する発言をしてしまい、ズートピアで肉食獣の立場が悪くなるきっかけを作り、ニックからも見放されます。  そしてジュディは自分の間違いに気付き、ニックに真摯に謝りに行きます。  この、一連のストーリーの流れが、見事としか言いようがないなと。  ただ単に「差別は良くないよ」と呼びかけるだけなら、”社会的弱者”のジュディが活躍するサクセスストーリーでもよかった。  でも、それでは、”差別の普遍性”を観客に訴えられない。つまり、「ああ、差別は良くないね(私はしてないけど)」という感想で終わってしまう可能性がある。  そこで、ディズニーの制作陣は、そこにもう一段深みを与え、  「差別されていたジュディも同時に差別する側であった」という仕掛けを用意した。  差別、偏見は、「差別する側・差別される側」という単純な善悪の構造ではない。全員が差別意識をどこかに持っている。  差別意識、というと強い言葉になりすぎてしまうけれど、  バイアス、偏見、ステレオタイプ、先入観。これらは人間であれば持っていて当然のもので、そもそも人間は過去の経験や知識を基にすることでよりよいジャッジをできるようになる生物だから。予備知識があるからこそ、私たちは毒キノコを食べないし、そのへんのスズメバチに石を投げないし。  ただ、予備知識と差別の違いは紙一重であって、誰もが意識しないうちに差別の加害者になってしまうし、それに気づかないことすらあり得る。  それを最も的確に伝える方法として、それまで偏見を持たれる側であり、同時に観客が感情移入する対象にもなるジュディが、一転して偏見を振るう側に変わる、という演出が素晴らしい。  そこまで丁寧に描いてきた、ジュディの正しさ、善性、そういったものが全て伏線として機能して、「そんな正しいジュディでさえも偏見を持って接していた」というところに持っていく。見事としか言いようがありません。    そして、そこに対して、問題に真正面から向き合って「謝る」、という解決を持ってきたのがまた、素晴らしい。  バディが考えのすれ違いから一時的に不仲になる、というのはお約束ではあるのですが、それに対して、「特に謝るとかではなく、なし崩し的に仲直りする」みたいなケースも結構あるような気がします。……あんまり具体例出せなくて申し訳ないんですが。  ズートピアの設定で言えば、ニックと一度別れた後でジュディが事件の解決のカギを見つけて、ニックのところに飛んで行って、「一刻を争う事態だから早く来て!」みたいなことを言って有無を言わせずに連れていく、みたいな。それはそれで、展開としてはありそうじゃないですか。  例えばこれが、「勘違いだった」「ニックにも悪いところがあった」みたいな話だったら、その展開でも十分だった。  でも、この件では、100%ジュディに問題があって、だから、ちゃんと謝る。  「実は理由があって」とか言わないし、「記者にそそのかれて」とか言い訳しないし、「幼少期のトラウマが」なんて話もしない。それらは1つの要因ではあるかもしれないけど、ジュディがニックに対して持っていた根源的な恐怖そのものは、やっぱり他の誰かに押し付けることのできない、ジュディの問題だから、逃げられない。 --------------------  もう1つ。この映画が素晴らしいなと思ったのは、「社会を変える」という強い意志を感じたところです。  今作の主人公ジュディは、強気で、ちょっと生意気で、世間知らず。スペックは高いが理想も高くて、そのために周りからは「邪魔な奴だな」とか思われる。日本でいう意識高い系ですね。  で、こういう、一般的な社会常識から少しずれた価値観と、そこに対する問題意識を持った少年少女が、それを許容しない社会・コミュニティに対してどう折り合いをつけていくか……みたいなのは、割とよくあるテーマで。  ただ、だいたいの映画は、「周りからどう思われてもいい、自分は自分」とか、「今いる場所もそれなりに幸せ」みたいなところに落ち着いていたと思うんですよ。  実際、『シュガー・ラッシュ』はかなりそれに近い話で、悪役だからという理由で同じゲームのコミュニティに受け入れてもらえなかった主人公ラルフが、主役にはなれないけれど自分なりの居場所を手に入れて、悪役としての仕事にも価値を見出す、というようなエンディングでした。  また、『アナと雪の女王』も、氷の力によってアナと距離ができてしまったエルサを、アナが受け入れる、というような話でした。  それらは確かに現実に即した結末で、「人生つらいことばっかりじゃないよ」とか、「どんな環境であっても考え方次第で幸せになれるよ」とか、そういう励ましのメッセージではあるかもしれませんが、  一方で、「人は自分が何になるかを自分で決めることはできない」という敗北を促すメッセージでもありました。    『ズートピア』が凄いのは、この当たり前の構造を否定したこと。  「各個人にとっての幸せは自分自身で決める権利がある」。  この映画の感想で、「駐車違反取り締まりが価値の低い仕事として扱われているのがおかしい」という批判をよく目にしましたが、私はこれも意図的なものだと思っていて、もちろん無意識的な差別を気づかせるためにあえて残したのかもしれませんが、  それ以上に、「駐車の取り締まりが価値ある仕事かどうかは本人(ジュディ)が決めるべき」ではないかと。  これが、ジュディが駐車違反の取り締まりにやりがいを見出す……みたいな話だったら、それはもういつも通りの、被支配階級が役割を強制される、ありふれた物語です。それは、強制された役割を演じることを受け入れたニックとの対比にも見られます。  そうではなくて、ジュディが、自分のしたい仕事に拘ってこそ、ズートピアの「ここでは誰でも何にでもなれる」というメッセージが明確になるのです。 --------------------  『シュガー・ラッシュ』において、序盤でラルフに対して酷いことをしたいじわるじいさんも、それ以外のラルフを仲間外れにしていたゲームの人々も、最後までラルフに対して謝ることはしませんでした。  ラルフは確かに変わったのだけど、他の人たちは最初からそのまま。これは、ともすれば「差別する側に立つ方が安全かつハッピー」「マジョリティは変わる必要がない」という教訓をも内包してしまっています。  つまり、『シュガー・ラッシュ』におけるメッセージは、  ポジティブに捉えれば「社会は変えられないけど、自分自身は変えられる」というもので、  ネガティブに捉えれば「自分自身は変えられても社会は変えられない」というメッセージと表裏一体だったのです。そして、このメッセージは古今東西あらゆる物語で使われたテーマでもあります。    『ズートピア』は、このポイントでも、1つ上の次元に達しています。  「社会は変えられないっていうけど、そもそもその社会って私たち一人一人の集合体なんだから、私たち全員が変われば社会も変わるでしょ?」  という、本来なら当たり前のことを示したのです。  「社会に適応しているマジョリティ」「社会に合わせて変わらなくてはならないマイノリティ」という二元論なんて本当はどこにもなくて、  みんながみんな、ある問題ではマジョリティでも、ある問題ではマイノリティだし、ある空間、ある時間の中では強者にある人が、別の時間・空間では弱者になったりする。  その中で、「弱者は弱者なりに、強者に逆らわず、工夫して生きていこう」というのではなく、「弱者じゃない人なんていないんだからもっとお互いを認め合っていくべき」という考え方。    「世界をよりよくする」というジュディの口癖でもある理想は、この問題と確実に対応しています。  映画を通してこのフレーズは登場しますが、ジュディのその言葉に対する考え方は確実に変化していきます。  序盤のジュディにとって何が間違っていたのか。それは、「世界をよりよくする」の「世界」にジュディ自身も含まれていることを無視していたことです。  自分 - それ以外の世界、という分け方は間違っていて、それが明確に浮かび上がるのがやはりジュディが会見で差別に加担してしまうシーン。  「社会に差別されている私」から「社会の差別を構成している私」にジュディの立場が一変する。  でも、『ズートピア』という話は、そこでジュディが自分の理想を諦めたりしない。平穏な暮らし、ちっぽけな幸せに落ち着きました、めでたしめでたし、とは、しない。  自分自身も差別や偏見の中にいて、決して崇高な善人なんかじゃないことを受け止めて、  その上で、それでもよりよい自分になろうとする。自分の間違いを認め、ニックに謝りに行く。  「世界をよりよくする」という理想の傲慢さに気づいて、それでもそれを追いかける。  この、理想の挫折と、そこからの理想の修正を描いたことこそが、『ズートピア』の真に称賛されるべき点ではないかと思いました。 --------------------  この記事の途中で「ジュディが意識高い系」という表現を使いましたが、  今の世界(特に日本社会)では、意識高い系が現実に妥協して意識を低くすることが是とされすぎているように思います。  それは、和を尊ぶ文化の結果といえばそれまでかもしれないけれど。  そのゴールに辿りつかせるためのプロセスが間違っていたからといって、ゴールまで諦めさせる、否定する必要はどこにもないんじゃないかと。   ...

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映画・音楽・小説の感想 6年前

ヒトリエワンマン『DEEP/SEEK』ファイナルを観て、改めて考えたこと

行ってきました。ヒトリエライブ。  2015年1月の『WONDER and WANDER』以来なのでだいたい1年3ヶ月ぶり。  当日は大学があったので授業終わってから会場に向かい、中に着てきたヒトリエTに着替えてライブに臨みました。  いろいろなことを考えた夜でした。これからいろいろなことを書いていきます。 ——————–  何から書いていいのかわかりませんが、まず、セットリストをTwitterに上げてくださっている方がいたので引用させていただきます。

 セットリストの全体的な印象は、DEEPER全曲やることは前提として、それ以外のところでしっかりバランス取ってるなー。と。  ルームシックやnon-fiction e.p.からも持ってきつつ、イマジナリーやW&Wの曲も適度に混ざってて、全アルバムから1曲以上入ってる贅沢な構成。  でも欲を言えば『劇場街』『深夜0時』聴きたかった。モノクロノ発売時のライブに行けなかったのやっぱりちょっと悔しい……。  1曲目の『GO BACK TO VENUSFORT』は、DEEPERの中で一番好きな曲。たぶん1曲目だろうなとは思っていましたが、聴けて満足。  で、そこから3曲目までがDEEPER収録だったので、4曲目『アンチテーゼ・ジャンクガール』でいきなりイマジナリーまで戻ってくれてテンション上がりました。大好きです。    wowakaさんの隣にキーボード置いてあったの早い段階で気づいたし、米津さんライブでのメトロノームという前例も観てたので、たぶん弾くんだろうなー、キーボードの前に立ったら『フユノ』だろうなー、と思ったらやっぱりでした。  フユノは凄く綺麗な曲だし、ピアノ弾いてくれるのは良かったんですけど、やっぱりwowakaさんが本職ピアノじゃないこともあって、CD版から相当簡単にアレンジされてましたね。というか歌ってる最中はほぼメロディーそのまま弾いてた。  まぁでもこれもライブの醍醐味。最近米津さんの曲をピアノでよく(一人で)弾いてるんですけど、弾きながら歌うことの難しさを実感しているので、特に文句はないです。ギター・ベース・ドラムというバンドスタイルに固執しないことを見られたのが良かったです。    途中、wowakaさんの長めのMCを挟んで『カラノワレモノ』。やっぱりこの曲はいいな。って思いました。  アンハッピーリフレインから時間を空けて、初めて行ったライブでCDをwowakaさんから直接渡してもらって、CDにサインまで書いてもらった「hitorie-demo」で死ぬほど聴き込んだ、私個人にとっても思い入れの強い曲。久々に生で聴いて改めて良さを実感しました。    そして、やはり特筆すべきはアンコールの『プリズムキューブ』。wowakaさんがその曲名を口にした瞬間の驚きは尋常じゃなくて、素で声が出てしまいました。  かなり昔のライブではやってくれていましたが、その頃よりもボカロ寄り。調もアレンジも原曲に近づけていました。  プリズムキューブは大好きだけど、正直言えばここ最近は音源でもほとんど聴いていなくて、それもあって半端ない懐かしさと、嬉しさ。  そのあとに続いた新曲も、かなり好み。久々にテンポが速めで、歌詞もちゃんと聴き取れたのは一部ですが、美しくて抽象的な言葉を持ってきているような印象。  メジャーデビュー後のアルバム、個人的な印象として、イマジナリー(大好き)⇒WaW(普通)⇒モノクロノ(大好き)⇒DEEPER(普通) って感じなので、次はまた揺り戻しでwowaka感の強いアルバムが来てくれるんじゃないか、という期待をさらに強めてくれるような曲調でした。    私は結構初期(hitori-escapeの頃)からライブ行ってるわけですが、最初の方、特にメジャーデビュー以前って、それまでにある曲全部やってくれたし、曲が足りないからボカロ曲を引っ張ってきてたりしていて。  最初に行ったのがそういうライブだったから、私の中のワンマンライブはそういうイメージで、『マネキン』『WONDER』と、だんだん曲のレパートリーが増えていくに従って、  「ああ、今日はあの曲やってくれないのか」「この曲もないのか」っていう、ネガティブな印象がつきまとってしまっていたんですよね。  それが、今回、ここまで曲数が増えてくると、最早やる曲の方が少ないし、たくさん飛ばされる曲があることも覚悟できているので、だからこそ、「あ、この曲やってくれた!」というポジティブな印象を持てたのが良かったです。    だから、ライブからしばらく距離を置いていてよかった、とも思っていて、最近のヒトリエにとって何が定番曲なのかとか、全然知らないので、「inaikaraやるのか!」とか、いろいろ驚きました、テンション上がりました。  マネキンインザパークのあたりからヒトリエのライブに対してある種のマンネリ感があったんですが、それは私の方で解決できる問題だったんだなと思いました。 ——————–  私にとって1年半ぶりのヒトリエワンマン、正直言って、私はこのライブがそんなに楽しみではありませんでした。  『マネキンインザパーク』『WONDER and WANDER』と2連続で期待外れの印象を受け、自分はライブを楽しめない人間なんだと思ったし、  『シャッタードール』『ワンミーツハー』『DEEPER』もあんまり好きになれなくて、ヒトリエに対する熱もすっかり冷めつつあり、  ちょうど2ヶ月前に「「DEEPER」は悪くないけど、最近のヒトリエはなんか違うと思う」という記事を書いたことで、最近のヒトリエに対する違和感、心が離れていく感覚が、形になって認識できるようになった。  なので、本当はワンマンに行くかどうかも迷っていて、超最速先行と最速先行をスルーして、先行予約でようやく買う決心をしました。    私は何かが始まる前にあれこれ考えすぎてしまって、予想しすぎて、期待しすぎてしまって、結果的にその勝手に設けたハードルを超えてくれなくてガッカリする経験を何度もしていて、  それがマネキンだったり、WaW(アルバム・ライブの両方)だったり、DEEPERだったり、ヒトリエ以外で言えば、アイマスのライブだったり、ろこどるのライブだったり、スマブラforとかもそうだったのですが、  一方で、米津さんの今年2月のライブや、昨年5月のSplatoonみたいに、時々、そのハードルさえも軽々と超えていってくれる、そんな突き抜けた興奮を得られることがあって、  きっと私はそういう瞬間を期待して音楽を聴いたりライブに行ったりゲームをしたり、しているのだけど、  ヒトリエのライブが、昔の私にとってそうであったように、もう一度、我を忘れて楽しめるような興奮と刺激を与えてくれるんじゃないか、という、一縷の望みを、捨てられなかった。  もし、このライブに行って、楽しめなかったら、自分はヒトリエファンでさえいられなくなるんじゃないか。ヒトリエに対する悪印象の方が強くなってしまうんじゃないか。  そんな怖さがありながらも、  それでも、ヒトリエをもう一度信じてみたいと思ったから、ワンマンに行くことにして。  行ってよかったと思えたし、そう思えてよかったと感じてました。  wowakaさんを、ヒトリエを信じて、ライブにもう一度足を運んでよかった。ライブが終わった後に、心の底から、そう思える自分がいてよかった。 ——————–  wowakaさんがDEEPER発売直前にしたツイート。  これを受けて、私はこんな記事を書きました。 「DEEPER」は悪くないけど、最近のヒトリエはなんか違うと思う 最近のヒトリエはなんか違う、の話の補足とかお礼とか  そして、この2つ目の記事で、こんなことを書きました。省略できないので、ちょっと長くなります。ごめんなさい。
 2014年末の『WONDER and WONDER』以降のヒトリエのインタビューやディスクレビュー、ライブレポートなどの記事を見ると、必ずといっていいほど  「wowaka/ヒトリエは肉体性を獲得し、地に足の着いたバンドに進化した
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映画・音楽・小説の感想 6年前

lyrical schoolのミニライブ&握手会に初参加してきました

最近MVがバズっているヒップホップアイドル・lyrical school。  以前の記事(主観だけで書くlyrical schoolの良さ)ですっかり魅力に憑りつかれた話をしましたが、  どうせなら生でライブ観てみたいなと思っていたところに、吉祥寺で発売記念のミニライブをするということがわかったので、  定期で行ける範囲なら試しに覗いてみよう、あとCDも元々買うつもりだったから購入予約特典の握手会に行ってみようということで、行ってみました。 ——————–  で、ミニライブの感想ですが、かなり良かったです。  初めてでも全然入りやすくて、メンバーの方のパフォーマンスも全力なのが伝わってくるし、ステージを降りて客のいる側まで来てくれて。とにかく楽しませようという気持ちが強く見られました。  1部と2部で選曲が違ったのも嬉しかったです。ただ、brand new dayとワンダーグラウンドを聴けなかったのだけが残念……。2部でやってくれることを期待してたのですが。  特にワンダーグラウンドは、たぶんこの曲がなかったらリリスクにハマってない(「ちょっと良い曲の多いアイドルグループだなー」で止まってたかもしれない)ので、聴きたかったなーと……。brand new dayの方は今回のCDに収録されてるから可能性高いかなと。  あとリリスク繋がりでライムベリーの曲も多少聴くようになって、中でも『SUPERMCZTOKYO』を最近かなり聴きまくってるんで、himeちゃんのラップが堪能できたのも最高でした。いやー全員可愛いかった! ——————–  セットリストの話でいうと、「MVで聴くより良い曲が多かった」です。MVでそこまでハマらなかった曲が、ライブで聴くと印象変わって好きになった。特に『おいでよ』『リボンをきゅっと』あたり。

 このツイートでだいたい言い終えてるんですけど、私はライブより音源派で、難ならライブは未完成なモノ、音源こそ完成形、くらいのことを思っていまして。ボカロとかの打ち込み音楽好きだったこともあって。  ただ、ラップとかヒップホップのような、語りに近い音楽になると、実際に生で聴くことでよりその説得力が増すこともあるのだなあと。。。  あと、バンドとかボカロとかと違って、アイドルは歌・ダンス・衣装・パフォーマンスが揃うことで完成する部分がある、というか。ももクロとかもそうらしいですけど、生歌だからこそ、未完成だからこそ良い、というか。  このあたりは、作詞作曲とボーカルが別だからこそ、なのかもしれません。  例えば米津玄師さんとかヒトリエとかは、もう音源の時点で彼らにしか作れない音楽なんですけど、リリスクに関しては、極端な話、音源の時点では替えがきくというか、それをライブパフォーマンスとして昇華させるところにこそ彼女たちが歌う意味があるのかな、と。 ——————–  私の個人的な話をすると、私はあんまりライブが好きではなくて、 ・ろこどるイベントの一体感と違和感(ろこどる) ・個人的ミリオン2nd(アイマス・ミリオンライブ) ・マネキン・イン・ザ・パークで見えたもの(ヒトリエ)  と、ここ数年ライブに行ってはガッカリして帰ってくるのが常態化していました。まあ、声優とかバンドとかなので、今回のアイドルライブとはジャンル違うのですけど。  理由はいろいろあるのですが、アイドルライブに関していうと、「コールとかファンに要求される量が多い」「アイドルが見たい・歌が聴きたいのにコールとサイリウムに邪魔されがち」「周りの人の盛り上がりに温度差を感じて冷めてしまう」など……。  なのでリリスクのライブもちょっと心配だったりしました。最前列に熱狂的なファンが並んでいて寄り付けないんじゃないか、とか、歌が聞こえないくらいのコールが入るんじゃないか、とか……。  ところが今回のミニライブでは、そういった不安は杞憂で、訓練されたファンの雰囲気に置いてきぼりにされるような感じはほとんどありませんでした。  強いて言えば、曲のイントロでちょっとコールがうるさい人はいましたが……。ドルオタの定番みたいなコール。ファイヤー!サンダー!みたいなやつ。ミリオンドールで観たことある。  ただ、曲中ではそういったことはほとんどなくて、そもそも楽曲の方でコール&レスポンスのタイミングが用意されていることもあってか、アイドルの歌とコールがほとんど被らないのがすごく良かったです。 ——————–  そして握手会。こっちはもう完全に想像のつかない世界で、  正直「私なんかがアイドルと握手していいのか……?」という申し訳なさの方が強かったのですが、もう思いっきり挙動不審な私に全員優しい笑顔で応対していただきまして、本当にありがとうございました……本当に……。  ぶっちゃけリリスク好きになってからもTwitterはメンバー6人中2人(リーダーayakaさんと上記のライムベリー繋がりでhimeさん)しかフォローしてなかったのですが、今回の握手会を機に全員フォローしました。全員いい人だった……(ちょろい)  あと、個人的に、自分より年下のアイドルをあんまり推したくない心理がちょっと残っていて、声優とかどんどん自分より年下の人(それこそ伊藤美来さんとか)をなかなか複雑な気分で応援しているのですが、  その点リリスクはhime以外みんな年上なので、その点でもなんていうか、引け目を感じずに話ができました。  なんていうか、自分よりも年下の人に「握手してもらう」っていう行為の虚しさというか……そういうものを感じなくて済むのが嬉しいというか……。  まあぶっちゃけ見た目には年上感ゼロだったんですけど。特にayakaさん。 ——————–  ただ、握手会に何度も並んでしまうドルオタ心理の一部を垣間見ることができて、  「わざと中途半端に会話が終わるように仕掛けてくる」んだなーって。  つまり、1人あたりの持ち時間はそんなに短くないので、こっちも言いたいことをある程度絞っていくわけで���。今回で言えば「初めて来ました」「ゴッドタンで知りました」みたいな。  ところが、こっちの想定してた話題が終わったからってさっさと次には行けないので、何となく他の話題を探そうとする。で、「あっ、あとMVとかも……」みたいなところで、貼り付いてるスタッフの方に強引に移動させられる。  この「消化不良感」が「もう一周して今度はあれを話そう……」みたいなことになるのかなと。その意味では課金ガチャに近いような気がしました。いや、それが悪いというわけではないのですが。こっちのタイミングで次に移動するわけにもいかないし。  とはいえここで何周もするのが不毛なことくらいはわかる判断力がまだ残っているので、何枚も買うつもりはないです。……あーでも2枚で2ショット撮れるのは……。 ——————–  あと『RUN and RUN』のMVについて、前から思ってたんですけど、あのMVは映像作品としては成功だとしても、曲の良さとかリリスクメンバーの可愛さがあんまり出ていなくて、PVとしてはあんまり出来良くないと思うんですよね。  RUN and RUNのYouTubeのコメント欄観ると、「動画は面白いけど出てる子が可愛くない」みたいな心ないコメントのオンパレードで、いやいやそう思う前にbrand new dayとかワンダーグラウンドとかのMV観よう?っていうかライブ観に行こう?っていう……。  ↑これの途中の「2つついてるツインテール」のところのayakaさん最高に可愛すぎてこれきっかけに大好きになりました。最初にフォローしたのもこれがきっかけ。  あと最近上がったインタビュー記事(本讀乙女 lyrical school 大部彩夏) で、読書好きな一面が出てたのですが、  その中で『ダレン・シャン』というワードが出てきてもうこれは推すしかない!!ってなりました。ダレンシャン好き!私も!    ……話が逸れましたが、なんていうか、RUN and RUNのMVはダンスもそんなにないし、っていうかインパクト強すぎて曲にもアイドルにも意識がいかないので、販促としては正直どうなんだろう……と思わないでもないです。  別に曲のテーマがSNSとかスマートフォンってわけでもないですし。『わらって.net』みたいなコンセプトに曲も合わせた方がよかったのでは……。  で、この感想は生で披露されるRaRを観て改めて確信しました。6人のダンスフォーメーションと組み合わさることで真価が発揮されるタイプの曲ですよ、これ。MV観て印象決めるのは絶対に勿体ない。 ——————–  とりあえずリリスクはこのミニライブで改めてかなりハマったので、今後も追いかけていきたいなって思ってます。  とりあえず木曜日のワンマンライブは急すぎる・授業入ってる・場所が遠いのに加えて、今行くとたぶんミニライブの数倍濃いファン空気についていけずに逆に嫌いになっちゃう心配があるのでスルーしてLINE LIVEだけ眺めようと思いますが、  今週の発売記念ミニライブはちょっと覗いてみようと思ってます。土曜日の柏の葉のやつとか行こうかなー。 ...

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映画・音楽・小説の感想 6年前

主観だけで書くlyrical schoolの良さ

最近、テレ東の深夜のバラエティ『ゴッドタン』を好きでよく観ているのですが、  先週の内容が「このアイドル知ってんのか2016」という、最近ちょっと来ているアイドルを紹介するもので。  そこで、「曲がいいアイドル」として紹介された中に、lyrical schoolというグループがありまして。  アイドルには珍しいヒップホップ系楽曲ということで、YouTubeで試しに探してみたところ、  この「ワンダーグラウンド」を聴いて、一発でハマりました。  何が良いのか。  曲はもちろん良い。歌詞も良い。ダンスも良いしみんな可愛い。  これは私の持論ですけど、「曲が良い」というのはぶっちゃけ当たり前で、曲が悪いアーティストなんてあんまりいないじゃないですか。いや、素人が作ったボカロ曲とか、そのへんのインディーズバンドとか、そういうクオリティに難があるものは別にして、世に出てくる時点である程度良いに決まっているわけで。  たとえば、サザンとか、AKBとか、平井堅とか、ナオトインティライミとか、ファンかと訊かれたらそんなことは全くないんですけど、楽曲として嫌いなのかと言われると、そうとも言えないわけです。  好きでも嫌いでもない。どちらかといえば好きかもしれない。ただ、ファンになるほどではない。    だから、この記事では「良さ」ということではなく「私がハマった理由」として、個人的な話をつらつらと書いていきたいです。    まず、歌詞。  私は今まで、ヒップホップとかラップという文化にはあんまり触れたことなかったのですが、  韻を踏んでいくという面では、よく考えれば『裏表ラバーズ』をはじめとするwowakaさんの歌詞だって近いものがあるわけで、  それを踏まえて、とにかくこの曲に感じたのは「気持ちよさ」なんですよね。  歌詞の頭と終わりが揃っていることの気持ちよさ、圧倒的な耳障りの良さと爽快感。  私はパスピエとかヒトリエとか米津さんの良さに、「期待しているところに期待通りの音を持ってくる自然なメロディーライン」というのを主張しているのですが、リリスクはそれを歌詞でも再現している。  2番の「乗ってるレール 険しいレース 傷ついてる フェアリーテール」のところとか、さながら音ゲーだと思うんですよ。聴いてて気持ちいい、歌ってて気持ちいい。この前この曲を歌うためにカラオケ行きましたが最高でした。  そして「フェアリーテール」の次が「まるでおとぎ話」っていうの凄まじいセンスですよね。韻が切り替わる部分でも意味が繋がってるという。    で、こういう言い方をすると反感を買いそうな気もするのですが、  私、今までは「ラップ」って基本的にかっこよくない、なんかダサいと思っていて、  なんでかというと、ダジャレと紙一重だからだと思うんですよね。  とりあえず似た単語を並べている、単語ありきで歌詞ができている、みたいなものをなるべく感じたくない、というか……。  たとえば『セツナトリップ』の歌詞とかはむしろ苦手で、あれはもうダジャレだと感じました。  ところが、lyrical schoolの『ワンダーグラウンド』は、そういうものをほとんど感じさせない、つまり、自然な文章として成り立っていて、一つのテーマに沿った女の子の言葉で、それでいてよく聴くとしっかり韻を踏んでいる。  別の言い方をすれば、「目でも耳でも完璧に成立している」。  このセンスは、まあ作詞者の力でもあるのでしょうけど、しかし凄すぎるなと。    で、PV曲でもう1曲はまったのが「brand new day」という曲で、  こっちも爽やかでいい曲です。  最近はこの曲かワンダーグラウンドをだいたいループさせてます。テンション上がります。  で、この2曲に共通して、というかおそらくlyrical schoolの特徴だと思うのですが、  「明るさと切なさが同居している」。  ここも個人的にとってもツボでした。  ワンダーグラウンドが特に顕著なのですが、一見楽しい日常を歌っているように見えて、「いつか終わる一瞬の輝き」を描いている。    この、焦りというか、追いかけられる感じが、もうドストライクというか、完全に共感できてしまって、  なぜかといえば今の自分が大学3年で、もう少しで就活とか卒業が控えている。  そういう、「タイムリミットがある自由」「永遠ではない楽しい時間」というものを痛いほど感じていて、  そこがまさにリリスクの描いている部分だし、それをアイドルという、ある種「女の子の若さを消費する職業」の人たちが歌っていることのリアリティ。説得力。  まさにこういう歌詞、こういう世界観に出会いたかった! という部分を突いてきた。  もう完全にハマりました。最高です。ありがとうリリスク。ありがとうゴッドタン。 --------------------  そしてリリスクの新曲にしてメジャーデビューシングル「RUN and RUN」のMVが公開されました。  ぜひ、スマホで、全画面表示でどうぞ。凄いです。    こういう新しい挑戦ができるのはアイドルというジャンルの強みだよなーと。バンドとかはどうしてもある程度スタイルを縛られてしまう。  とりあえずRUN and RUNは、買います。買うし、リリースイベントも行きます。大学近くでやるみたいなので。  いや、ほんと、この曲に、このアイドルに出会えたのが幸せだなーと、その幸せをかみしめて最近います。 ...

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映画・音楽・小説の感想 6年前

最近のヒトリエはなんか違う、の話の補足とかお礼とか

いろいろと反応を頂いた、前回の記事について。  冒頭に書いた通り、「アクセス数とか気にせずに書きたいことを書く」というスタンスで臨んだわけですが、  何を間違ったのかヒトリエクラスタの間で小さくバズったらしく、結果的に私の過去記事で最高クラスのアクセス数を記録しました。  普段デイリー100アクセス前後のブログが、1日で700アクセスとか達するのはほんと心臓に悪い。いや、ありがたいことなのですが……。 Screenshot_2016-03-02-09-46-42 ↑やばい。  改めてあの記事読み直すといろいろ粗いところがあって恥ずかしいのですが。  こんなに読まれるなら1日おいて精査しとけばよかったとも思いつつ、そもそもあれを1日で書き上げた理由は2月中の8回更新達成がかかっていたからなのですが。  まぁ、ああいう内容は文章を整えて隙を完全になくすとむしろ皮肉っぽくなりますからね。なんとかTIMESみたいに。なので、あのくらいの勢いでよかったのかもしれません。 3471 ...

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映画・音楽・小説の感想 6年前

「DEEPER」は悪くないけど、最近のヒトリエはなんか違うと思う

私はふと思いました。  最近、このブログはどうも、読者受けを気にしすぎていると。  Bremenの感想記事Surface Pro 4のレビュー記事のアクセスが思ったより伸びたことに気をよくしたあまり、検索エンジン経由の流入に目が眩んで、どこにでも落ちているようなレビュー記事ばかり書いている。  間違ったことを書いて突っ込まれるのが怖いので常に神経を尖らせて書かなくてはならないし、新発売の商品のレビューなんて鮮度が命ですから、早く書けと急かされてしまう。  今までブログ記事を書くのは私にとって最大の楽しみであり最高の息抜きであったはずなのに、レビュー記事を書くことはストレスになりつつある自分に気づいてしまいました。  これではいけない。もっと自由に、思ったことを、ソースとか正確さとか気にせずに、「個人の感想」として書きたい。  というわけで今日はずっと思っていたけど、不正確なことを言ってファンの方や詳しい方に突っ込まれるのが怖くて強く言えなかったことを吐き出します。  最近のヒトリエ、なんか違うでしょ。 3470 ...

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映画・音楽・小説の感想 6年前

米津玄師”音楽隊”に行ってきました

タイトル通り。  2/12(金)、豊洲PITで行われた米津玄師ワンマンツアー「音楽隊」FINALに行ってきました。  この日を選んだ理由は単純で、Bremenのアルバム先行で抽選に参加した際、「追加公演かつ平日の金曜日の方が倍率低いだろう」と思ったからです。YANKEEの時に帰りの会外したトラウマがな……。  そんなわけで私にとって米津さんのライブは初体験でした。というかヒトリエ以外のライブ今まで行ったことなかった。  米津さんを直接見かけたことはdiorama発売記念トークイベントの時に一度だけ会ったのですが、それも4年前。歌も演奏も初めてでした。っていうかあれもバレンタインだったような気がする……。 --------------------  そういうわけで音楽隊。ええと、最高でした。  開演直後、幕に映し出される影絵の演出で期待感を高めたところで、『ウィルオウィスプ』で静かに幕を開けたライブは、  2曲目・アンビリーバーズでエンジンをかけていき、そこから『再上映』『フローライト』『ミラージュソング』と、Bremenの名曲たちを連発。  私が去年聴いた中で1番好きな曲『雨の街路に夜光蟲』では水玉模様のライトアップをしたりと、ビジュアル的な演出も完璧。『メトロノーム』では米津さん本人がピアノを弾き、(やや順番が前後しますが)『Undercover』の間奏ではドラムまで叩いていて、驚かされっぱなしでした。  Bremen以外の曲がどこで入ってくるかな……?と思っていたら、8曲目はおそらく代表曲となった『アイネクライネ』。照明のカラーを手描きPVと合わせる演出で感動。  MCで「速い曲をやる」と宣言して『ゴーゴー幽霊船』『パンダヒーロー』とハチ時代~Balloom時代の名曲。懐かしい……。  そしてBremenでも特にクールな『Undercover』『Neon Sign』、YANKEEの『ドーナツホール』と続き、最後は『ホープランド』『Blue Jasmine』で綺麗に〆。  アンコールでは曲の前に「Bremen」というアルバムの意味や想いについて10分ほど語った後、『Flowerwall』『こころにくだもの』で終わりました。  悔しかったのは、私がアルバムしか買ってないせいで『こころにくだもの』を聴いたことがなかった……。  『旅人電燈』も『ペトリコール』も買ってたのでよりによってこの曲だけ外していたという痛恨のミス。帰宅してすぐに購入しました。セットリスト作りたかったからな。 --------------------  今回のライブの何に感動したかというと、  まず、米津さんの成長が感じられたこと。……これだと何様だよって感じになりますが。  Balloomイベントの頃のハチさんは「つかみどころのない雰囲気」「他人を寄せ付けない空気」をまとっていた、というのが私の印象で、それ以降はインタビューや楽曲でしか知らなかったし、  ライブ慣れしていないことを理由にした『帰りの会』の会場の異常に小さいキャパや、その近辺でのインタビューでの発言などから、  もっと寡黙なMCを想像していたんですよね。  曲と曲の合間は最低限のことしか話さなくて、観客を煽ったりもせず、黙って曲をたくさん演奏する、という。  それは、ヒトリエ(wowakaさん)の方があまりMCをしないスタイルであった故の先入観、「ライブとはこういうもの」というイメージの狭さもあったと思うのですが。  そしてその予想は、完全に覆されました。  登場とともに上がる歓声に対して全く動じずに手を振り返し、メンバー紹介を行い、途中のMCでは「みんなついてこれるのかなぁ!?」と観客を煽り、前述のピアノやドラムなどのパフォーマンスを交える余裕もあり、ラストでは10分以上も話し続ける。  そういった1つ1つに、米津さんの、ここ1~2年でワンマンライブやフェスを繰り返したことで手に入れた実力と自信が明確に表れていて、  米津玄師が、単にハイセンスな作詞作曲を行うアーティストというだけでなく、3000人超の観客の視線を一手に引き受けることのできるパフォーマーになっていたことに気づかされ、感動しました。 --------------------  もう1つ、個人的に驚いたのは、米津さんのライブが、単に「踊って跳ねてノりまくる」というライブではなかったことと、それでも十分に楽しめるだけのパワーを感じられたことです。  最近(?)の邦楽ロックの主流が高速ダンスビートであるように、フェスでもなんでもとにかく「みんなでノって騒ぐ」という感じで、もう腕が千切れるくらいモッシュしなきゃファンじゃない!みたいなところあるじゃないですか。……ない?  まぁとにかく、私の中で「ライブといえばハイテンポな曲で飛び跳ねるのが醍醐味」というイメージがあったのですが。  (そういうライブを否定するわけではなく、そのイメージしかなかった、ということです)  今回のライブは『メトロノーム』『アイネクライネ』『Flowerwall』『Blue Jasmine』など静かに聴き入るような曲が多くて、むしろそちらがメインですらありました。  アンコール前ラストの『Blue Jasmine』なんて、(疲れてたのもあって)手さえ振ってないですからね。ただ聴いていたかった。私は最前よりちょっと後ろ、くらいのところにいたのですが、周りで私以外にも結構多くの人がそうしていました。  一方で『幽霊船』『パンダ』『ドーナツ』などのアップテンポなゾーンもあって、そこの緩急の付け方が見事だなあと。おかげで飽きることなく新鮮な気持ちでずっと聴き続けることができました。 --------------------  最後に1つ。ライブ中にふと思ったことがあって、  Bremenの曲を中心に演奏する中で、『ゴーゴー幽霊船』『パンダヒーロー』が演奏された時に、  「ああ、この人は確かに、5年前にニコニコ・ボカロシーンを制覇したハチさんなんだな」と。  私が最もボカロやニコニコにハマっていたのが、当時中3~高2だった2010~2012年で、(個人的な印象として)最も熱気があったボカロシーンを、まさしくハチさんやwowakaさんが全力で駆け抜けていった時期なんですよね。  作る曲が全てカッコよくて、その作詞作曲・プロデュースを1人でこなして、何万人ものファンの心を掴み、それでも同じ場所にとどまることなく、個性や武器はそのままでどんどん進化を遂げながらメジャーシーンに殴りこんでいく。  そういったハチ/米津玄師さん、wowakaさん/ヒトリエの姿に、高校生の頃の自分は感銘を受けて、憧れを抱いていて。  一昨日のライブは、そういった昔の気持ちを思い出させてくれた……というか、「この人は今でも自分の理想像、憧れの対象だ」と再認識させてくれた、という感じです。  いやwowakaさん今回のライブ直接関係ないんですけどね。でも私にとっては、やっぱりあの2人の凄まじいカリスマ性に衝撃を受けて育った身として、切り離して考えることが難しかったのです。そのことも考えさせられました。 --------------------  ライブの感想を読みにきた米津ファンがいないとも限らないので、そういう方には申し訳ないなと思いつつも個人的な話をするのですが、  私はここ1年ほど「ライブ楽しめない病気」にかかっていまして。  2014年夏のヒトリエワンマン『マネキンインザパーク』のあたりからずっと、「ライブという空間を楽しもうとする自分」への違和感というか、「せっかくのライブなのだから楽しまなくてはいけない、ノらなくてはいけない」という強迫観念への苦手意識が強くて、  その後の2015年初頭の『WONDER & WANDER』でもあまり楽しみ切れませんでした。  そして、それはバンドのライブもそうだし、アイドルのライブもそうで、やっぱり「当たり前のように空間に酔う人たち」と相容れることができず、周りとの温度差を感じて冷めてしまいました。  そのあたりの話は、ろこどるのライブアイマスのライブの感想、あと個人的に書いたライブ論(?)の記事なんかを読んでいただけるとわかりやすいかと思います。    で、そういうことがあったので、今回のライブも、一応取ってみたものの、「やっぱり楽しめないんじゃないか」、「行ってみたらそんなに楽しくない2時間になってしまうんじゃないか」と思っていて、   ...

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映画・音楽・小説の感想 7年前

Bremen の感想と考察っぽいもの

米津玄師さんの3rdアルバム「Bremen」の感想です。    前にも「YANKEE」や「モノクロノ・エントランス」の感想を雑に書き殴っていたのですが、アクセスログとか見てたら、意外と検索エンジン経由で感想を求めてうちに来てる人が多いようなので、ちょっとは真面目に書こうと思っています。……たぶん。  ちなみに私はROCKIN' ON JAPANのインタビュー読みましたので、それを前提にした感想になっているかもしれません。ネタバレとかいう話ではないと思いますが気になる方は買いましょう。  ただ大まかな内容はナタリーさんの記事に上がっているので、そちらを読むだけでもいいと思います。  米津玄師「Bremen」特集 (1/3) - 音楽ナタリー Power Push    で、Bremenの内容について。  1stアルバム「diorama」、2ndアルバム「YANKEE」、そしてこれ、と、並べた時に、  米津さんの描く世界観が変化していっているというのは確かだと思います。  そして、その大きな変化はどこにあるのか…というところなのですが。  このアルバムのテーマは大きく2つに分かれていると思っていて、  1つが「メッセージ性の強い、みんなを引っ張っていく曲」。  これの代表が『アンビリーバーズ』で、シングル発売時のナタリーのインタビューでも、「代弁者」としての役割を意識しだした、という話が出ています。  その結果、今まではあまりなかった「僕ら」という主語が多く出てきた。  他には『ウィルオウィスプ』『Undercover』などもこちらかな、と。  アルバムのモチーフである「ブレーメンの音楽隊」も、"音楽隊"という集団が前提になっていますし、孤独とか孤高のイメージはほとんどありません。  『ゴーゴー幽霊船』が、「見えない僕を信じてくれ」という、ある種独りよがりなメッセージを持っていたのとは対照的です。  一方で、『メトロノーム』『雨の街路に夜光蟲』などに出てくる「僕ら」という主語は、単語が同じでも意味が違って、  もっと小さな単位、つまり「君と僕」という2人だけの世界が作られている。  それがこのアルバムのもう1つの側面である、「愛」をテーマにした楽曲、と言えるのではないか、と。  ラブソング…とまではいかないものもありますが、とにかく「愛すること・愛されること」に触れている曲が多い。  「メトロノーム」「Blue Jasmine」はもちろんなのですが、「フローライト」「雨の街路に夜光蟲」「シンデレラグレイ」など、とにかく「僕 / 君」という言葉が多く出てきます。  で、そういう曲が今までのアルバムになかったか?と言えばそんなことは決してなくて、  例えば1stアルバム「diorama」では、『vivi』がそれにあたると思うのですが、  『vivi』と『メトロノーム』の歌詞を比べた時に、『vivi』の方がより抽象的な歌詞になっている、という違いがあります。  で、もう3年くらい前の話ですが、私は「diorama」発売時に、「酒処風船屋」というイベントに行ったことがあって、  これはボカロPのレーベル『BALLOOM』のメンバーが集まってロフトプラスワンでお酒を飲みながら夜にトークをするという、ファンからしたらなかなかたまらないイベントで、  メンバーも米津さん・wowakaさん・とくさん(GARNiDELiAのコンポーザー)・アゴアニキさん・すこっぷさん・古川本舗さんなど、特に2010年前後のボカロ界を代表する方々が集まっていたので個人的にはいつかまたやってほしいなと思っているのですがそれはおいておいて、  ともかくその第4回、『diorama』発売記念に行われたイベントで、米津さんが  「『マトリョシカ』や『パンダヒーロー』の歌詞が意味不明だと言われたので、そうではない曲も作れるんだ、という証明のために『vivi』の歌詞を書いた」  という主旨の発言を行っていたように記憶しています。(その発言でwowakaさんが嫉妬してた)  で、この発言はつまり、『vivi』の歌詞に対して当時の米津さん自身はあまり実感を持っていなかったのかな、と。  歌詞を書くとき……私自身もそうだったりするのですが、あまり直接的なこととか、自分自身の実体験に基づいたことなんかをそのまま書こうとすると、それを曝け出すこと・発信することがどうしても恥ずかしかったり抵抗を覚えたりしてしまうもので、おそらくそれは若い時ほど強く感じることで、  『vivi』の時点、さらに言えばボカロ時代の『WORLD'S END UNBRELLA』『恋人のランジェ』なども含めて、  当時は書けなかった歌詞、また、当時は実感のなかったことを、時間の経過によって説得力を持って書ける/歌えるようになった、というのが、『diorama』から『YANKEE』を通して『Bremen』に着地した、米津さんの変化、ということなのではないかな、と思っています。  ……いや、米津さんが実際どう変わったかとか、全然わからないですけどね。本人と話したこと、その風船屋で『diorama』のCDにサインしてもらった時の一瞬だけですし。(軽い自慢)  ともかく、そういう目線で曲調の変化についても見てみると、  不協和音が減り、シンプルなアレンジの中でメロディーラインが際立つ曲が多い印象です。  これも本人がインタビューでさんざん語っていることですが、自分の好きなように作ってきた「diorama」から、大衆に受け入れられることを意識した『Bremen』、という違いがあって、  万人が良さを感じるような曲が多いと思います。  『Brremen』の曲たちよりも『diorama』や『YANKEE』が好き、という人はいても、『Bremen』が嫌い、という人はあんまりいないんじゃないかと。  で、これで米津さんの良さが失われたか、と言えば、全くそんなことはなく。  確かに『結ンデ開イテ羅刹ト骸』『マトリョシカ』や『ゴーゴー幽霊船』にあったような、「一発でそれとわかるオリジナリティ」はなくなっているかもしれませんが、  特徴的なメロディーライン、密度の濃い歌詞と音作り、高い中毒性を生み出す語感の良い歌詞、といったものは相変わらずの「米津節」として残っています。  ……とはいえ、4thアルバム以降で、『diorama』やボカロ時代の曲に一切回帰しない、ということであればやや口惜しさが残りますが、でもツイッターでは今回のスタイルをずっと貫くわけではないらしいことも仄めかしているので、期待したいところです。  個人的には『Bremen』の方がずっと聴いていられる心地よさがあって『diorama』や『YANKEE』より好きかもしれないです。  そもそも不協和音を多用する音楽って、先鋭化・多様化してとにかく新しいものが求められていた2009~2010年当時のボカロ・ニコニコだからこそ受け入れられていた部分があって、  根本的に、「不協和音」というのはメジャーシーンで受け入れられるにはアクが強すぎるのではないでしょうか。  実際、ハチさんとwowakaさんが完成させた「高速ボカロック」は『カゲプロ』『kemu VOXX』『脳漿炸裂ガールシリーズ』に引き継がれて今でも人気を保っていますが、  不協和音を押し出した曲はほとんど後続が出ていない印象です(高いセンスが要求される部分もあるにせよ)。明確な後継といえるのはトーマさんあたりだと思いますが、同時期のじんさん・kemuさんなどと比べると相対的にマイナーです。  そういう意味でも米津さんが、自分の良さ・オリジナリティを損なわない形でよりポップな路線に舵を切ったことはおそらく良い判断になるのではないかと思いますし、  『YANKEE』を経由して生まれた『Bremen』は米津さんにとって、その一旦の着地点であると同時に新たな出発点になるはずなので、  そういった「新しいけど心地良い」音楽をどんどん作り出してくれるのではないかという期待をより膨らませてくれる素晴らしいアルバムだと感じた、というのが私の感想です。 --------------------  最後に1曲ずつ軽く感想を。 1. アンビリーバーズ  シングル曲。1曲目にふさわしいカッコいいエレクトロ風味。  歌詞も曲も「皆を引っ張っていく」イメージが強い。サビのメロディーの気持ち良さは流石です。 2. フローライト  うってかわって明るい曲。PVも相まって「夏のキラキラした風景」が思い浮かぶ。  米津さんの曲ってサビの後に短いメロディーが続くことが多い気がします。『アンビリーバーズ』もそうだし、『Flowerwall』もそうだけど、単純に4小節や8小節で区切れない感じが中毒性と独自性を生み出してるのかなあと思ったり。 3. 再上映  新曲。…いやこのアルバムだいたい新曲なんですが、1~4曲目の中で唯一PVが上がっていないので相対的に新しく感じる。YANKEEもそうでしたけど、もう少し既発表曲を全体に散らした方がいいと思うのは私だけでしょうか?  曲名と歌詞が割とストレートにリンクしていて、伝えたいことがはっきりしているのがちょっと珍しく感じました。 4. Flowerwall  ニコンのCMで有名な曲。壮大で美しい。  「サンタマリア」に近いものの、より音の広がりを感じられる曲です。 5. あたしはゆうれい  小気味のいいリズムと意味のない言葉の羅列で始まる楽しげな曲。メランコリーキッチンに雰囲気似てるかも。  一人称が「あたし」なところから含めて歌詞は切なげ。 6. ウィルオウィスプ  何となく暖かい気持ちになれるサウンド。  歌詞は「ブレーメンの音楽隊」のモチーフが特に出ています。  Will-O-Wispが「鬼火」なのを私はポケモンXYを英語版で進めたので知っている。 7. Undercover  このアルバムの中では相対的に珍しい、クールな曲です。「ドーナツホール」や「パンダヒーロー」が好きな人が好きになるかもしれない。  歌詞は暗いように思えて決してネガティブではないのがポイント。 8. Neon Sign  ギターサウンドが前面に出たクールな曲。こちらも『Undercover』と立ち位置は近い。  音・歌詞ともにサビの気持ち良さが随一で、さすが米津さんだと思わされます。 9. メトロノーム  手描きPV。恋人同士の別れが描かれています。   ...

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映画・音楽・小説の感想 7年前

モノクロノ・エントランスを買いました

7月になりました。  ブログ更新。毎日更新を始めた最初の方は「なんだこれ超楽しい!」ってなるんですけど、  しばらくして毎日更新を止めると「なんだこの解放感最高かよ!!!」って感じの反動形成によって一気に更新する気がなくなりますね。  ふと気づけば留学まで5日を切ってるわけですけど、荷造りが全く終わってないので真剣に焦っている。金曜にやる!金曜にやるから! --------------------  ヒトリエ「モノクロノ・エントランス」届きました。  KIMG0271  えーと、もうここ1年以上ヒトリエの新曲を聴くたびに、またはライブに行くたびに、言ってることですけど、  「普通に良かった」  いや、ここで言う普通、というのは、平凡という意味ではなく、  「いつものヒトリエクオリティだった」という。  良く言えば安定していてカッコいいし、言語感もメロディーセンスも全く衰えていないのだけど、  悪く言えば驚きとか新鮮味がなかった。  今回は「wowakaプロデュース」を前面に押し出してたんですけど、  そもそもヒトリエというバンド自体がwowakaプロデュースみたいなところあるんで、前作との違いはそこまでピンとこなかった。  強いて言えばトーキーダンスはボカロ時代の雰囲気というかほぼワールズエンドダンスホールでしたが。  で、じゃあワールズエンドを超えるパワーがあったかといえば、そうではなく、  人間ボーカル、人間演奏、4ピースのバンドサウンド、などの部分が、個性を丸めてしまっている感じがあり、どうも「いつも通り」という感じがしてしまうんですよね…。  たとえば、米津玄師(ハチ)さんの場合は、独特の音作りや世界観があって、打ち込みのサウンドも(ペトリコールなど)今でも使っているので、未だに新曲を聴くと「凄い、まだ進化してる…!」みたいな印象を受けるんですけど、  ヒトリエの場合は、ボカロ時代の最後の数曲(ワールズ、アンハッピー、額縁、プリズムキューブ)と、バンドの最初のアルバム(ルームシック・ガールズエスケープ)で既に完成しきっていて、そこからは進化というより変化、みたいな感想を持ってしまっています。    …と、ここまで、まるでアルバムを気に入らなかったかのようなテイストで書いていますが、  実際聴いてて飽きない曲の魅力はさすがwowakaさんという感じですし、メロディーのフックの強さも、まだまだ引き出しがあることに驚かされるばかりです。  曲の雰囲気はどれも今までになかった感じですしね。特に「劇場街」とか。  ……そういう意味では、マンネリ感があるのはむしろ歌詞なのかもしれません。  ボカロ時代はまだ「転がる」とか「世界の終わり」みたいなキーワードというかテーマがあったんですけど、最近はもう「歌いたい」「踊りたい」「新しい色が見たい」だけしか言っていないんじゃないかと、  いやさすがにそれは言い過ぎですけど、前作『WONDER and WONDER』で曲の目線が架空の少女からwowakaさん本人に移っていくにつれて、どんどん曲ごとのテーマが似てきてる感じがするんですよね…。  その点、セカオワなんかは何だかんだ言っても曲ごとにはっきりしたテーマがあるので、ワンフレーズ言われただけで「ああ、あの曲だ」ってわかるのでマーケティングとして上手いなって思います。  セカオワの歌詞ってびっくりするくらい情報量少ないですけどね。  ・人それぞれの正義がある  ・だから争いが起きる  ・でもたまには休戦してドラゲナイ  と3行で纏められるくらいです。  いや、好き嫌いで言っていいなら断然wowakaさんの方が好きですよ。あくまでマーケティングの話です。理解しやすく話題に上げやすい。  私、wowakaさんの歌詞大好きですけど、ここ最近の曲に関して「具体的にどの曲が好き?」「具体的にどの部分が好き?」って聞かれたら答えられないですからね。 --------------------  ……あれ、途中から褒め始めたつもりが終始disってる感じになってしまった……。  ただ、一つ言えるのは、なんだかんだ言いながらも間違いなく全曲聴き倒すことで、  実際WONDER and WONDERも、最初に聞いた時はあんまり気に入らなかったのですが、  全曲40回以上聴きましたし、5カウントハローは210回聴きました。そういうものです。  ヒトリエは私にとって、「熱狂的に大好きなもの」から「日常的に気に入っているもの」に移行したのかもしれません。  タリーズコーヒーのカフェラテからセブンコーヒーに近づいたみたいな、そういう感覚。  別に「セブンコーヒー大好きです!」って熱く語ったりはしないけど、飲んでる回数で言えば圧倒的に多い。学校あるときは週2~3くらいで飲んでる。そんな感じ。  …この記事読んで買いたいと思う人いるのか…?  いないと思うんで一応ちゃんと1曲ずつ褒めておきたいと思います。  1、劇場街  明るくて美しい雰囲気、実はヒトリエの新境地かも。ちょっとラインアートっぽい。  なんかよくわからないけど延々聴いていたくなる。ギターの重なり方とボーカルのハーモニーが妙に美しい。  2、トーキーダンス  PV有り。上にも書いたけどワールズエンドダンスホールにあえて寄せたのかな、と思うくらい似ている。  ただ、メロディーの強さはボカロ時代を思わせて、一発で引き込む力はかなりある。リードトラック。  3、サークル サークル  一転して最近の(W&Wの)ヒトリエっぽい。しかし悪い意味ではなく、独特なメロディーの転がり方が聴いてて楽しい。テンポの速さと細かい刻み方が気持ちいい。  4、深夜0時  イントロが凄い。一発で心を掴まれる。リフがなんか楽しそう。サビに繋がる部分のメロディーが奇妙で凄い。  5、モノカラー  入り方で同人アルバム『SEVEN GIRLS' DISCORD』の「秘密の値段」「意識の値段」を思い出した。  アルバムを締め括るにふさわしい、心に沁みるタイプの曲です。  余談ですが、ヒトリエの静かな曲は「カラノワレモノ」「泡色の街」「Inaikara」「さらってほしいの」「(W)HERE」「浮遊と沈没と」…と、新譜のたびに増えていたものの、「カラノワレモノ」が原点にして頂点で、あとは霞んで見えるきらいがあったのですが、  しかし、実質静かな曲が全くなかった『WONDER&WONDER』を挟んで出てきたこれは、久々にクリティカルヒットというか、バラード系で一番好きかもしれないです。    感想書くために改めて聴き直したら全曲めっちゃいい曲であることに気付いてしまった。  やっぱりこのアルバム名盤だぞ!買うといいぞ!   あ、そういえば、リンクで紹介しているのは初回限定盤ですけど、  Amazonだと通常版との価格差が200円くらいしかないんで、初回限定盤買う方がいいと思います。ライブDVDついてくるしね。  前作と違ってボカロ曲がないからプレミア感は若干薄れるけど、でも生演奏は音源とは違う魅力がありますからね。 ...

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映画・音楽・小説の感想 7年前

ろこどるイベントの一体感と違和感

「第2回 初夏の流川祭り」参加してきましたー!  いろいろと楽しかったです。キャスト全員可愛かったし面白かった。  水瀬さんの優等生っぷり、吉岡さんの真面目感、三澤さんの大人さ、下田さんの芸人魂アドリブ力、そして伊藤美来さんの可愛いが炸裂していました。可愛かったー…。  オリジナルの生アフレコの脚本が思ったよりもだいぶボリューミーで綾奈さんめっちゃ仕事してんなーって思いました。たぶんノリノリで書いたんだとは思いますが。  物販の方は寝坊したせいでエコバッグが完売してしまって落ち込みましたが。とりあえずクリアファイルとパンフレットを確保できたので良かったです。勢いでマフラータオルまで買ってしまったよ…。  っていうか寝坊といっても物販始まる10分前には着いてたんですけどね。やはり流川市民の熱が凄かった…。  あとイベントの最後に新情報がいろいろ出てきて嬉しかったです。新作アニメOVA!楽しみ!  ミニアルバムでついに縁さんのキャラソンも来るそうですし、これからもろこどるの展開が続いてくれるようで嬉しい限りです。  OVAの売上でゆくゆくはぜひとも2期をですね…。続編絶望からOVAとグッズ売上で3期まで繋げた神のみの例を知っているので頑張ってほしいところ。 --------------------  で、私がイベントのことを語る時というのは基本的に上げて落とすパターンなわけですが、  今回もその例に漏れず、何となくもやもやしたところが多少あったイベントでした。  それはタイトルにあるように違和感なのですが。  具体的にどのへんかというと、  トークコーナーや生アフレココーナーは期待通りに面白かったんですけど、  最後のライブコーナー。  それまで温かかった流川市民が、立ち上がり、サイリウムを振り、コールを入れる。  その光景への違和感。さらに言うなら、  「ろこどるをアイドルアニメとして消費していることへの違和感」。  ろこどるという作品は、もちろんアイドルモノの要素を備えてはいるんですが、  一方で、そこから一歩引いた目線というか、「アイドルを利用する大人の目線」が入っている作品じゃないですか。  利用というと言い方が悪いですが、奈々子や縁は、自分自身がアイドルになってどうこうを目標にしていなくて、  あくまで流川市のために働いていて、同時に時給の話が出てきたり、予算の話が出てきたりする。  アイマスはどうなのかといえば、確かにユーザー=プロデューサーではあるんですけど、(少なくとも私が触れている、アニメ・映画・ミリマスに関しては)「頑張っているアイドルを見守る」立ち位置になっている部分があって、  プロデューサーがアイドルに何かをさせる、とか、アイドルが副次的な目標のために努力している、みたいなことはない。  そういう意味で、たとえば「AKBのプロデューサー秋元康」みたいな文脈で使われるプロデューサーとは異なり、アイドルを支えるサポーターとして扱われているように思います。  (だからこそ、お約束とはいえファンをまるでスタッフ側のように扱ったミリオン2ndの〆にも違和感はあったのですが)  同様に、ラブライブも、スクールアイドルとは言っているものの、  最終目標はあくまで「ラブライブ優勝」だったり、「アイドル9人で頑張る」みたいな感じで、廃校から救うことは「それについてくる結果」みたいな扱いですし。いや、ここでそれの是非を語る気はないですけど。  あとは…観てないので何とも言えないんですけど、WUGはそのあたりの方向性が、ある種ろこどる寄りだったのかなあ…なんて想像してるのですが、それはともかく、  私はろこどるの魅力は「アイドルモノをメタった日常百合」だと思っていて、  それはたとえば、ごちうさを喫茶店モノとは呼ばないのと同じで、ろこどるにおける"アイドル"はテーマではなく設定だと思うのですね。  で、そういう世界観のお話で、純粋に「奈々子とか縁に対してドルオタとして振る舞う」というのが、  正直言って私にはちょっと理解できない感覚、というか…。    まして、私の場合、すでにろこどるのスタッフトークショーに2回行っていて、名和監督やシリーズ構成・脚本の綾奈さんたちが"どのような意図と拘りを持ってこの作品を仕掛けた"かもある程度見ているわけで、  このアニメに対してそういう感情が入ることが意外でした。  ライブとはそういうもの、と言われたら、そうですね、としか言えないのですが…。    …そもそも、根本的に、私自身、"アイドルのライブのお約束"があんまり好きではなくてですね。  もうこんなことを言ったら何も残らないしあらゆるアイドルを否定することになるんですけど、  コールで歌が聞こえないじゃないですか。あとサイリウムでダンスも見にくいし。おまけに昨日は咲きクラップまで生で見れちゃったし。  私はここ3、4年、バンドのライブばっかり行ってたんで、そのイメージというか印象が強くて。  バンドのライブって、一緒に歌ったりしてたら後で叩かれるし、せいぜい手拍子くらいなもんで、私も手拍子は好きなんですけど、  コール…?っていうかまず暗記前提…?CDに入っている公式でもないのにテンプレ…?(入ってる曲もあるけど)  なんで、正直、ろこどるのライブって、もっと、座って、何となく体を揺らしつつ、手拍子したり、うちわ振ったり、とか、みたいな、ご当地感が出た方が、良いと思うんですけど、  ミライファンファーレの1番の入りで「♪動きだしてる (みっくー!)」みたいなコールが入った瞬間に、  「あっ、なんか違う」って思いました。  いや、まああの感じで他の市民の方も演者の方々も満足しているのであれで完成形だしおかしいのは私なのは知ってるんですけど、それでも、なんかもやもやする、という…。    と、ここまで書いて、ふと、「今回のろこどるイベントに来てるのはろこどるファンというより声優ファンなのでは」という気がしてきて、  そうなると「ろこどるという作品のテーマなんかどうでもよくてみっくとさっちゃんとまぁにゃといのすけが歌って踊ってるのを観て騒ぎたいだけ」ということで今までの指摘は全部成り立たないのでこのへんで止めときます。はい。  あ、流川祭りは素晴らしいイベントでした。実際みっくも可愛かったし。欲を言えば、流川ガールズソング、アニメ映像がバックで流れているだけにアニメとの振りの違いが気になった…。けど三澤さんの寝癖の振りが堪能できただけでも満足。  あー、あと、せっかく魚心くんチームの新規衣装イラスト書き下ろしたんだから、てっきり4人が新衣装に着替えて未来少女たちやる流れだと思ってたんですけどね。そのために魚心くんふれあいコーナーで繋いだんだと思ってたんですけどね。やはりヘソ出しはNGか…。 ...

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